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短編2
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血みどろのナイフ

空を見ると不穏な空気が漂っている。

太陽が空を覆い隠し、暗い空が見える。

俺は押入を開けて準備をした。

平将門の呪いが身に迫ってきたのだ。

ビデオを早送りしてチェックし、血塗られた平家のナイフを手にした。

父親の言葉通り、俺は地下の土蔵に行った。

そこには落ち武者の羽衣を纏った将門の幽霊が居て、俺の行く末を占った。

「そなたの呪いは重大な問題をはらんでいる」

俺は友人Aと共に、決意を新たにスタバに行って飲み物を調達。

出発への願いを固めた。

すると、馬車を引く人が俺たちを見て

「お前達は呪われている。将門の呪いにな…」

父親はその行く手を遮り、言った。

「私たちは危害を加えるつもりはない」

光がまばゆいばかりたちこめてきた。

俺と友人Aの2人は、廃品回収の工場に立ち寄った。

そこにはヒントが隠されているに違いない。

工場からは平清盛が出てきた。

「将門は俺の知り合いだ」

俺たちは彼に付いていった。

開けた校舎の中には、大勢の村人達が顔を手を羽ばたかせて踊っていた。

清盛は口を開いた。

「弥生時代より伝わる伝承。それは呪われた将門の伝説なりけり」

友人Aは、持っていたイヤホンを外し、彼らに向き直った。

清盛は次第に、手を天にかざし、声を上げていった。

「呪われた戦の末に我らが滅びる運命か!」

その時、土砂降りがおさまり、雷が校庭の中央に落ちた。

衝撃が俺たちの間にどよめく。

幽霊が、空へ昇っていった。俺もそれに続き、友人Aは下で見守る。

父親は言う。

「これにて将門の怨念が消える。」

まさに空が今晴れ渡り、たくさんの小鳥がさえずっていた。

緑が広がる。

地平線の向こうまで、豊かな水田が見え、平和が戻ってきた…。

友人Aは疑心に囚われた。

「なにゆえか?本物は別なところにいるのではないか?」

直後、空は太陽に覆い隠され、元通りになった。

「俺たちはまやかしに囚われていたのか…」

しかし父親曰く

「将門の怨念は消えた。貴殿らも立ち去るのが良い」

その通りにし、怨念は永久に消え失せた。

家に帰って玄関を開けると、時計が鳴る。

午後4時を告げる。

友人Aは父親と杯を交わし、俺はパンクしていた自転車を直して就寝へと向かった。

「明日は忙しくなる」

俺の脳裏にエンドレスでその言葉が繰り返されていた…。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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