これは私が学生の時に体験した実話です。
高校の時って、彼氏の家が少々遠かろうが、頑張ってチャリこいで通ってたなぁ。
はっきり覚えてないんだけど、チャリで1〜2時間はかかる距離だったと思う。
日も落ちて、辺りは暗くなりかけてた。
ペダルこぎながら、ふっと後ろをみると、はるか後方に同じように自転車こいでるおじさんがいる。
でも、交通量もほどほどにある道だったから、ほとんど気に留めてなかったんだ。
20分以上自転車こいで、交通量が少しまばらになってきて、いよいよ辺りも暗くなってきた頃…また、ふっと後ろをみると…
あれ…?
あのおじさん、さっきも同じくらい離れた位置でチャリこいでたよなぁ…?
おんなじペースでずっとおんなじ道って、まずないよなぁ…。
あとをつけられてる…?
そう思ったけど、確証が持てなかったんだ。偶然かもしれないし。
あとをつけられてるのかどうか確かめたくて、わざとチャリの速度を極端に落としたんだ。
おじさんがさっきと同じ速度で走ってるなら、まもなく追い越されるはず…。
ちょっと内心ドキドキしながら、追い越されるのを待ってた。
なんとなく怖くて後ろは振り向けなかったよ。
んで、しばらくしたら、おじさんがおいついてきた……。
追い抜かれる瞬間…!
おじさんとおもいっきり目が合った!!
なんていうか、普通じゃない人だって、直感的に思った。目は見開いて、口元はニヤニヤ笑ってるし…。
そしておじさんは、私と目があうと思ってなかったのか、
『わぁ…!』
って言ったの!
ヤバイ!!
やっぱり私、あとつけられてたんだ…!!
そう思ったらめっちゃ怖くなって、全速力で逃げたよ。
そしたらおじさんも同じ速度でついてくる…!
ウソでしょ!?
私、その時、恐怖でテンパってたから、何を思ったか、知らない道に曲がっちゃったの。
早くおじさんをまきたかっただけなんだけど…
曲がった先の道は全然人通りがなくて、街灯もなくて、真っ暗…。
さすがにヤバすぎると思って、追い付かれるの覚悟で、急ブレーキ&Uターン!!
そしたら、もうおじさんは間近に迫ってた。
おじさんの横をすりぬけようとしたら…
『?☆※#〆∀!!』
なんて言われたか覚えてないんだけど…
多分卑猥な暴言投げ付けられたと思う…。思い出したくもないけど。
おじさんは私をつかまえようとしたのか…すれ違いざまに手を伸ばしてきた。
手が私の肩をかすめる…
危なかった…!
もう少しでつかまれるとこだった。
それから、なんとか通行人がいる交差点まで逃げきって…
わざと人の近くにずっといたら、おじさんは、私のほうを悔しそうに見てたけど、それ以上追ってくることはなかった。
あの時、Uターンせずに、暗闇に逃げ込んでしまってたら…
すれ違いざまに捕まってしまってたら…
ゾッとしますね。
幽霊よりも、実在の人間のほうがよほど怖いと思いました。
怖い話投稿:ホラーテラー クゥさん
作者怖話