短編2
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地獄へのエレベーター

プルルルル・・・

「はい・・・はい・・・わかりました・・・はい、今から行きます。」

俺は携帯電話をベッドに投げた。

「ったく、夜中に呼び出すなよ・・・」

今は深夜2時、俺はせかせかと下着から作業着に着替えると部屋を出た。

俺は最近このマンションに越してきた。このマンションは1階から12階。俺は11階に住んでいた。このマンションに地下はなく、駐車場は別にある、ちょっと贅沢なマンションかもしれない。

俺はこの階のエレベーターにつき、下へのボタンを押した。

エレベーターのドアが開く。

『うわっ・・・さむっ!』

エレベーターの中は異常に寒く、中にはこの時間帯には合わないサラリーマンや小学生位の男の子、髪の毛で顔が見えない女性がいた。

「失礼します・・・」

俺は1階のボタンをすばやく押した。ボタンを押した後はそこから動かず、ボタン達と向き合っていた。・・・そうするしかなかった。後ろや隅には不気味な人が立っていたからだ。

『ポーン、一階です。』

不気味な人達とは違うさわやかな女性アナウンスの声が響く。

俺はエレベーターを降り、一階に着くと、ホッとため息をつき、チラリとエレベーターの方を見た。

無事にエレベーターは下に降りて行った。

『えっ?』

俺はマンションの入り口にいる警備員に話しかようとしたが、警備員も驚いている。

「あれ~?このマンション、地下なんかあったっけ?」

このマンションには地下がない。

あのエレベーターはなぜ下に行ったのだろうか・・・後で管理人に聞くと

「あぁ~時々ああなるの、不思議でしょ?もしかしたら地獄にでも繋がってるのかな~」

管理人はそう言って笑った。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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