私はリビングでのんきに漫画本を読んでいた。
ふと窓の外を見る。
『やだっ!変なジジイが家覗いてるよ~』
私はお母さんに
「変質者が覗いてるんだけど!」
「ぇえ!どこよ!」
お母さんがキッチンから小走りしてきた。
私はあごで窓の外を指した。
しかしお母さんは
「なんだ、あの人は隣の人よ。」
「そうなの?でもキモい・・・」
お母さんの笑い声がリビングに響く。
「しょうがないでしょ?若いんだから。きっとあなたに興味あるのかも!」
「ちょっと冗談やめてよ!・・・えっ、若い?」
「そうよ?知らないの?隣の○○君よ?」
「そいつは知ってるよ!ジジイよ!ジジイ!」
お母さんは食器をカチャカチャさせながら言った。
「えっ?そんな人いないわよ?」
私は再び窓の外をみた。
おじいさんはニコニコしてこっちを見ている。
『どこかで見たことあるなぁ~』
「お母さん、家にひいおじいちゃんといたっけ?」
「えっ?いないわよ?」
『じゃ誰なのよ・・・』
私はなるべく窓の外を見ないよう漫画本に眼を落した。私は後ろからトントンと肩を叩かれた。
「もう!お母さん!やめ・・・て・・?」
窓の外にいたジジイが真後ろでニタニタしながら私を見ていた。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話