俺はその日、いつもの様に友人三人と遊んでいた。
夜になり、暇になってきたので、友人の一人が
「夜の森に肝試しに行こう」
と言い出した。
暇だった俺達はもちろん賛成して、皆で夜の森に行くことにした。
ただ森を散策するだけではつまらないので、近くの祠まで行くことにした。
そこは、心霊スポットでも何でもないのだが、夜の森ということもあって、異様な雰囲気が漂っていた。
道中は何ともなかったのだが、祠に近づくと、友人の一人のKが、
「…あなた達…」
と、呟いた。
え? と思ってKの方を振り返ると、
Kが突然、
「俺はあなた達なんだ!」
と言って、頭をかきむしりだした。
そして、そのまま祠の周りをぐるぐると回り出した。
「あなた達!あなた達!あなたたたたたた達!!!」
俺達は、Kがまたおかしくなった事でパニックを起こし、Kを連れて帰ろうとしたが、Kは一向に言う事を聞かない。
ふと森の方を見ると、森の奥の木の影に、またあの男が居た!!
普通の人間より数倍も大きい頭を木の影から覗かせている。
やばいと思った俺達は、Kの腕を引っ張り、無理矢理帰らせようとしたが、
「ギギギ、かわいそうだよぉあなた達は本当にかわいそうな人達だよぉぉ!!」
と喚くばかりだった。気づくと、あの男が祠の前まで来ていた。
俺達は恐怖のあまり、全力で家まで逃げ帰った。
途中振り返ると、男は追って来なかったが、Kはずっと、
「これはデスネェ、あなた達デスネェ、あなたたたた達!」
「グォォォォ、あなた達はかわいそうなあなた達デスネェ!!」
と叫んでいた。
いつの間にかKとあの男の二人で祠の周りを回っていた。
翌日、Kが心配だった俺達は、Kの家に行ってみた。
Kは前回同様、何事もなかった様に漫画を読んでいた。
やはり、祠に着いた所から記憶がないらしい。
あの男の目的は何なのだろうか?
内容が意味不明なだけに怖い…
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話