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短編2
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ずっと後ろにいた

某フラッシュで有名になった話です。

実際の話とは多少食い違いますがご了承下さい。

Kさんが新築アパートで一人暮らしを始めた時のことです。

プルルルルル…

ひいたばかりの電話線が早速、電波をつなぎました。

――誰だろう。お母さんかな。

家電にかけてくる友人もいないので、身内の誰かだろうと軽い気持ちでKさんは受話器をとりました。

「もしもし」

『…………』

「もしもし?」

ガチャン

相手は押し黙ったまま電話を切ってしまいました。

Kさんは何となく不気味な気持ちでその夜は床につきました。

翌日、Kさんが仕事から帰ると家電に留守番電話が20件も入っていました。

「なんなの…?」

それは全て無言電話でした。

それから毎日、Kさんの電話はけたたましく鳴るようになりました。

無視して電話に出ないでいると、たとえ深夜でも相手はずっとコールし続けるのです。

恐怖のあまりKさんは電話のコードを引き抜き、母親に相談することにしました。

『アンタそれ、ストーカーじゃないの?

何かあってからじゃ遅いから早いとこ警察に行きなさい』

母親からの言葉にKさんは思い切って警察に行き、全てを話しました。

「―――では電話に逆探知機を取り付けましょう。相手の居場所が分かります。

我々は外の車で待機していますから、電話がかかってきたらなるべく話を引き延ばして下さい」

言われた通りKさんは電話に探知機を取り付け、電話がかかってくるのを待ちました。

プルルルルル…

「…もしもし?」

「…………」

「っもういい加減にしてよ!」

少しでも相手を引き留めようと、Kさんは声を荒げて言い放ちました。

「言いたいことがあるならハッキリ言えばいいでしょ!」

『……………ヤル』

その時、初めて相手が口を開き何かを呟きました。

「…え?」

『殺シテヤル』

「!!」

ガチャン!

Kさんが思わず受話器を落としてしまった時、机の上の携帯が鳴りました。

『早く!早く出て来て下さい!今すぐ!』

車で待機している刑事からで探知の結果が出たとの事でしたが、とても焦っているようでした。

Kさんは何故だか部屋にいてはいけない気がして、慌てて部屋を飛び出しました。

「良かった、無事でしたね」

「…無事って?」

「探知の結果、電話の相手の居場所は―――」

「あなたの部屋のすぐ後ろの押し入れの中です」

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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