中編3
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夢だろうか

まぁどうせ誹謗中傷のコメ多いんだろうが、ここで一つ。対して怖くはないが暇つぶしにどーぞ。

横浜市の保土ヶ谷という所に転勤になってた22歳の時の事。その日は休みで寮に入っていた8人と(俺が一番年下)パチスロを打ちに行った。

みんなギャンブル好きで、自分を含めどうしようもない連中の集まりだったが、そんな先輩たちと出かけたりすんのが、道外へ初めての出張の俺にとって、

唯一ストレスの発散だった。

その日は俺だけが、クソミソに負けて一人寮に帰ることに。

バスに乗り寮へと続く道のあるところまで行き、そこで俺と女性の二人だけが降りた。

小雨がポツポツと落ち始めてきた夜8時過ぎ。ここの通りは左側はJR管轄の土地の為、金網(6,7M程の高さ)があり、道路を挟んで向かい側は、コンクリートの壁3Mほどの高さでその上に家屋があるといった造り。

寮まで800Mほどの長い道にも関わらず、寮のある所まで行かないと右左折で出来ない変な造りの通り。

俺は何故か車以外ではそこの通りを通るのが嫌だった。

一緒に降りた女性は俺の後ろ20M位の所を同じ方向に向かっている。一つ変なのが、8月中旬でまだ熱帯夜が厳しかった頃なのに、

その女性は真っ赤なダッフルコートを着ていた。俺は霊とか全く信じない人間なので、ダイエットか?なんてふざけた事を考えていた。ちょっと気持ち悪い感じはあったが気にせず歩いていて、金網の横に子猫がいたので、「お!子猫」って思い、そっちに目を一瞬向け再び前を見たら、その女が線路の方を見ながら立っていた。「あれ?抜かれた?」

そんな筈はない。抜かれたら気付く。

なぜなら歩行者通路は昔の造りの通路のため狭い。その為すれ違うなら体をどっちかがかわす感じにしないとぶつかるのだ。

俺はちょっとだけ気持ち悪くなり、その女性を追い抜くと小走りになった。すれ違う時、袖から赤いマニュキアの指先が見えたのを覚えている。

寮まであと100M位と迫った時、愕然とした。

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寮の2階に行くには、鉄の階段(カンカンカンとなるタイプ)を昇るんだが、そこの階段の何段目かまでは見えなかったが、座っていた。

近道など絶対出来ない通りでその女は先回りしている。

状況が全然飲み込めず

俺は直ぐ側のコンビニで先輩達が帰ってくるのを待った。時間にしたら20分位だろうか?携帯がなった。

「どこにいるんだよ?弁当買ってきたし、早く帰ってこい」

俺は「わかりました」

と、寮に向かった。

電話をくれた先輩とは同室で、その部屋だけが電気がついていた。

階段の所に例の女性はいなく、安心して部屋に入った。

「先輩勝ちましたか?」

気付くと部屋は真っ暗だった・・

「え?今確かに電気ち付いてた筈」

すると階段の下の方から

カツンカツンと階段を昇ってくる音。

霊を全く信じない筈の俺が直感で、「あの女だ」って感じた。

反対側に階段は無い。そう逃げ場はどこにもない。怖くて階段の方は見る事が出来ない。

でもそれは確実に俺へと近づいて来ていた。

残された道は2階から飛び降りるしかない。

スタスタ昇ってくるならまだしも、ジワジワ昇ってくる。「どうする」って思っていたら

電話が鳴った・・・

「おい!すぐそこから出ろ!飛び降りろ早く」

先輩の怒号。「はい」

二つ返事で飛び降りようとした矢先、襟首をガシっと掴まれた。

あの女性が掴んだのだ。恐怖で恐怖で涙すらこみ上げてくる。

するとその女性は俺に向かって意外な言葉を発した。

「待って!行ってはだめ」

「え?」

って思い飛び降りようとした下を見たら、そこは14階建てのビルの屋上。屋上の柵を乗り越え、飛び降りようとしていた。

なぜわかったかというと、うちの会社で改築修繕工事を請け負ったばかりのビルで、俺はその先週、屋上の防水工事を担当したからだ。屋上の給水タンクの真下にはなにやらボロボロのお札らしき物が貼ってあったのを覚えている。

なぜあの女性が俺を助けたのか?先輩からの電話は何だったのか?寮と思っていたら何故ビルなのかとか分からない事だらけだが、

目が覚めたのは病院のベットだった。ビルの管理人が救急車を呼んでくれたらしい。

霊なんて全く信じないが、夢だとも言い難い位リアルだった。

文章下手ですまんよ

怖い話投稿:ホラーテラー 北の住人さん  

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