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短編2
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山ろく公園

いやぁ…。皆さんまたお会いしましたねぇ。

これはねぇ。ごく最近の話なんですが…。

いや、私ねぇ。梅雨明けからなんですがねぇ、ウォーキングを始めたんですよ。

コースといーっても…近くにある公園まで行って帰って来るだけなんですよねぇ。

でもねぇ…その公園が山ろくにあるもんだから、鬱蒼とした木に囲まれた道を行きは坂を登って、帰りは降ってくるんですけどねぇ、距離が2キロ近く在るもんだから人は殆ど歩かないし、公園にある駐車場は利用時間が決まってるもんだから、その時間外になったら車も通らないから、朝一と夜九時以降は本当に静かな道になるんですよねぇ…。

その道をですねぇ。私はなるべく早朝に歩く様にしてたんだなぁ。

夜歩くとねぇ…。人や車が通らないから、ザワザワ…ザワザワ…と草木が風に揺れて見えない闇の中で鳥が鳴いたりするのが良く耳に届くんですよねぇ。

「あぁ…。なんだか嫌だなぁ。恐いなぁ…」なんて思いながら歩いて行くと道のり半分過ぎた所に寺院が在るんですよねぇ。

「うわぁ嫌だなぁ」

何故ならねぇその寺院はもう廃墟として何年も前から放置されてる場所なんですねぇ。

いつもは…、見ない様にと素通りするんですがぁ、その晩に限っては何かが私の足を止めたんですよ…。

その廃寺院の門扉は木で出来ていて、今じゃ中が覗けるぐらいの穴が割れて開いているんですよ…。

夜ですよ。

廃寺院ですから電気なんてついていないんですよ。

中見ても真っ暗で見える訳がないんですが、どうにも見たくて堪らない。

すーーっと覗こうと背を屈めて顔を穴近付けたら、『ガサガサ…バキバキバキ…。パパパパパパ…』と背中側の林からカラスらしき鳥が木々の枝を折りながら飛んで行ったんですよ。

あぁ…。これは何か在るぞぅ。と思い直しまた覗こうとして顔を近付けたんですよ。

怖い話投稿:ホラーテラー 淳ちあんさん  

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