この話は僕が以前勤めていた時の同僚の体験談です。
同僚は女性で現在ご高齢の母と20歳前と小学1年生の子供の生活を支えるシングルマザーである。
以降Aさんと書く事にする。
Aさんの家系は霊感があるらしく、子供が部屋に入って来た霊に指を指して
「そこに人がいるよ〜。」
と言ったり
「痛い、痛い。」
と夜泣きが止まなかったりしたらしいがAさん曰わく憑依されないコツは
「ゴメンナサイ私じゃアナタを救えない。だから就いてこないで。」と心の中で強く唱えることなのだそうだ。
憑依されないためには敢えて毅然とした心構えが大切なのだそうだ。
そんなAさんだが超強力な悪霊の逆鱗に触れたがために命の危機に遭遇してしまう。
Aさんが若いころグループでハワイを訪れていた。
南国のオープンマインドな地での慰安旅行、本来は超絶楽しいはずの宿泊先でのひと時、、、。
Aさんだけは並々ならぬ気配を感じていた。
Aさんだけ押し殺されそうな空気を感じていたのにも関わらずグループの1人がグループ全員が写るように写真を撮ってしまったのだった。
Aさんは絶対に写真だけは撮るなと警告していた最中だったという。
遊んだことだしAさんグループは日本へ帰る事にした。
Aさんの悪い予感が的中していたとはその時は誰も思わなかった。
日本への帰りの飛行機はあろう事か何度も何度も急降下を繰り返した。
Aさんは墜落してしまうんじゃないかとひたすら両手を合わせ祈っていたという。
無事に日本へ帰る事ができたAさんは驚愕の事実を知る。
Aさんが飛行機に搭乗していたであろう夜中。
就寝中のAさんの死んだお父さんつまり、母の夫の遺影がブンブンブンブン母の寝室を飛んでいたという。
そして、母も察したのか手を合わせてお経を唱えながら娘の無事を祈り続けたらしい。
Aさんは無事に帰国。(無事でもないけど。)
撮影者が現像した記念写真にはとんでもないものが映りこんでいた。
その写真にはおぞましい形相をした男の発光体が写真の全体に移り込んでいたのだった。
帰国して霊能者の伺ったところ。
霊能者曰わく、心霊写真の正体はこれ以上にないほどに最強の悪霊で、かろうじて憑依を交わしたものの生きて日本へ帰ってこれた事が奇跡だったという。
Aさんはお祓いしてしてもらいそれからは霊障は無いらしい。
写真はお焼きしてもらったそうだ。
1つ気になるのは写真に写らなかった人には何も無かったことだそうだ。
皆さんも記念写真には充分気をつけてください。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話