やばい話しかも…
以前俺は、極道をしていた。
その時の話し…
俺のいた組のオヤジ(組長)は、闘犬が好きで、土佐犬やピットブル等の恐持てな犬を20匹所有していた。
大半は、届けを出していない法外な犬ばかりで、見つかれば犬は処分!飼い主は、パクられるって訳だ。
20匹もいたら世話するのも大変でそれ用に一人、使っていたんだ。
そいつは、街で拾ってきた浮浪者で、名前がヒデ(仮名)とか言う五十歳位のオッサンだった。
ヒデは、犬達と暮らしていた、犬達が飼われてる場所は、オヤジの知人の山ん中で、犬小屋と一緒にヒデの小屋もあった
。
ヒデは、毎日毎日犬の面倒を見て暮らしていた。
犬達も、ヒデに懐いていてオヤジとヒデ以外は、近付く事も出来なかった。
ある日、オヤジから連絡が入った。
オヤジ「おぉアキラ(俺)!今からちょっと山(犬小屋)まで来れるかぁ?」
滅多に山に呼ばれる事の無い俺は、慌てて山に向かった。
山に着くとオヤジとヒデが、軽トラに檻を積んでる最中だった。
俺「ご苦労様です!オヤジ何かあったんですか?」慌てて駆け寄る俺に。
オヤジ「あぁご苦労さん!コイツがワシに噛み付きやがった!」
そお言うオヤジは、一匹の土佐犬を連れて来た。
オヤジの手首には、痛々しい傷があり、その傷が土佐犬の恐ろしさを物語っていた。
オヤジは、軽トラの鍵を俺に渡し、明日の朝一に保健所に連れて行けといった。
想像つく通り、保健所=処分ってな訳で免許の無いヒデの代わりに俺が保健所に持って行く事になった。
翌日、保健所に持って行くと所員がグズグズ言ってきた。
所員「いつも、いつも困るんだよ!アンタら生き物を何だと思ってるの!?」
ご最もである!
俺も、犬を飼っている心が痛んだ…
ただオヤジに盾突く訳にもいかず自分で飼ってやる事も出来ない俺は、何とか保健所に引き取ってもらうしかなかった。
このように、闘犬と言う生き物は、飼い主だろうが、犬自身のスイッチが入ってしまえばお構い無しで、よくニュースでも見る様に大変危険な犬なのである。
俺が、保健所に連れて行ってから半年が過ぎ様としていた頃またオヤジから山に来いと連絡が入ったただ俺一人じゃなかった。
俺の舎弟のワダも一緒に来いと…
ワダはガキの頃からの舎弟で俺がヤクザになってからも勤めていた建設会社を辞めてそのまま俺の舎弟として極道になった奴だ。
俺とワダは、面倒臭いなと思いキャバ嬢に後ろ髪を引かれなが、山へ向かった。
山に着くとオヤジは車の中で寝ていた。
俺は窓をノックしながらオヤジを起こした。
俺「オヤジ!オヤジ」
オヤジ「ん~あぁ遅いなぁ!呼ばれたらすぐこんかい!」
呼ばれてから30分も経って無いのにキレるオヤジは、何故かイライラしてる様子だった。
オヤジ「おい!トラックに檻積め!」
言われるがまま軽トラに檻を俺とワダで積んだ。
程なくしてオヤジが土佐を連れて来た。
ただ前回とは違う…三匹いたんだ。
俺は思った、それでワダを連れて来いと言う訳かと…
だが、俺の考えは外れた。
オヤジは、ワダに「裏(犬小屋の)行ってユンボ使って穴を掘れ」と言ってきた。
ワダは、言われるがまま夜中に穴掘り作業を開始した。
一、二時間で直径3㍍深さ3㍍位の穴が出来た。
穴が出来るとオヤジは、明日犬達を保健所に連れて行くように言って俺達に帰る様に言った。
俺とワダは、穴の事は、何も聞かずに山を後にした。
翌日、保健所に犬を持って行くと所員が呆れた顔してきた。
後ろめたさから、さっさと書類の書き込みをして帰ろうとした時…
所員「ちょっとアンタ、この犬達口の周り血だらけだけど喧嘩でもしたの?」
俺は、犬の顔を確認したが確かに口の周りは、血だらけだった
俺「知らん」
そお言い残し俺は、保健所を出た。
昼過ぎ位にワダから連絡があった
ワダ「アニキ、朝からオヤジに山に呼ばれて昨日の穴埋めろとか言われて大変でしたわぁ」
俺「そうかぁご苦労さんだったなぁ何の為に穴掘ったんだろうな?」
ワダ「それがですねアニキ!半分埋まってたんですわぁ昨日の穴!多分オヤジが何かを埋めて半分土被せたんでしょうね」
何でそんな面倒な事を…
その時は、余り気にしていなかった。
それから三日後のある日、オヤジは何処からか浮浪者のオッサンを連れて来た。
オヤジ「おう!コイツにこれから犬の面倒みさすでな!」
俺「あれ?オヤジ、ヒデは、どおしたんです?」
そんな俺の質問にオヤジは「知らん!」
と聞いては、いけないオーラを放ちその話しを終わらせた。
俺の頭に色々な事が…想像出来た…
これを読んでいるアンタと同じ想像が…
俺が口に出来るのは、ここまで…
今は、堅気で真面目に生活している。
ただ…あくまで俺の想像…
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話