以前鼠雀を書いた者です。
鼠雀の件以降、日増しに霊感が強くなっている。
Tとはあれから少し疎遠になっている。
さてここからが本題。
高2の夏休みに仲良いやつら、男のAとBに女のC、Dとキャンプ場にいったんだ。
そこは海の近くで、崖の上にあるような感じのキャンプ場。海に浮かぶ岩の色が赤いんだ。そこの地名の由来にもなっているそうだ。
俺はそこに着いてから、何かがおかしかった。
なんて言えばいいかわからないが、感覚がぼやけてる感じ??
何となく嫌な感じがしながらも、みんなとはしゃいでいるうちに気にならなくなっていった。
夕飯はみんなでバーベキューをやった。わいわいやってるうちに日も落ちてきた。
そのあとはBが買ってきてくれた花火をみんなで楽しみ、盛り上がったんだ。
花火も終わりに近づいた時、Aが肝試しやろうとかいいだしてさ。
俺はあの件以来見えたりするようになって、あんまり乗り気じゃなかったんだけど、女の子もいたから結局何も言わずテンションあげてたよね。
調度キャンプ場の奥にちっちゃい橋が掛かった島があるんだ。橋を渡ったとこには鳥居がたっててさ。その奥に行こうってなったわけ。
準備がいいAは懐中電灯を3個ももってきてたよ。
男二人が前に立って先を進む間に女の子二人挟んで一番後ろに俺……
もぉすでにビビってたよね。
鳥居をくぐると島の中は森?林?そんな感じになってて、その奥に向かいゆっくりみんなで進んでいった。
暗い森の中は足元が悪く、女の子達はコワーイとかって騒いでたな(笑)
暫く進むと行き止まりになっていて、崖になってた。
その崖の近くに大きな岩みたいな石碑と古い鐘?があり、横には看板?みたいなのがあって引き上げの鐘みたいなのが書いてあった。
nextpage
引き上げってなんだろう?てな感じでいるとBが説明してくれた。
[引き上げの鐘ってのは、戦争中に海の上の艦隊に引き上げ、つまり退却ってことな。を知らせるために鳴らしてた鐘のことだよ]
へぇーってな感じで感心していた時…
キーーーン!!
もの凄い耳鳴りが俺を襲う。
ヤバい…
無意識に声がでる。
その時先ほどまで真っ暗だった海に無数の光が。
これはまずいと思いみんなに急いで戻ろうと伝え。急いで鳥居に向かう。
が……おかしい。
どんなに走っても鳥居が見えて来ない。
みんな軽くパニックになってるとき、俺達を追う様に無数の足音が聞こえてきた。
ヤバいヤバい……
俺は何とか気持ちを落ちつかせ、みんなこっちだと声を上げた。
調度いい感じに茂みがあったので、みんなでその中に身を隠した。
その間もザッザッって感じの足音が聞こえる。
茂みの隙間から奥をみると、軍服?をきている兵隊が物凄い数で歩いていた。
頼む…こっちこないでくれ…心の中で何度も祈る。
1時間くらいたっただろうか。周りが静かになり、茂みの隙間から周りを見渡しても兵隊達の姿はなかった。
ここにいるわけにもいかず、急いでもどろうとみんなに話し、鳥居に向かう。
女の子達はもう泣きじゃくってたね。
5分くらいで鳥居のとこに着き、急いでテントに戻った。
俺はもってきてた塩と、買い込んできてた酒(チューハイとか)をテントの周りにまいた。
それから朝まで何事もなく過ごせた。
朝起きて、テントの外にでた時、腰を抜かしそうになった。
テントの周りに無数の足音がついており、更に、木かなんかで書いたであろう、地面に。
[お前達だけ逃げやがったな。]
と書かれていた。
もし何もせずテントの中で寝てたら、向こうに連れて行かれていたのだろうか…
怖い話投稿:ホラーテラー ボブさん
作者怖話
関連: story13002