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短編2
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ウロコ

あまり後味の良い話じゃないから、そのつもりで読んで欲しい。

これは俺が小学生から付き合いのあるG君の話だ。

G君はアトピーやらアレルギーやらで、小さい頃からみんなと同じ給食が食べられなかった。

玉子や小麦粉や色んな果物が食べられなくて、可哀想だったのを覚えている。

それに匹敵するくらいのインパクトがあった彼の個性が異常な「爬虫類好き」だ。

お金持ちの子供だったG君はイグアナやヘビなど様々な爬虫類を飼っていた。

俺が生まれて初めて爬虫類に触ったのもG君の家でだ。

今、よくよく考えるとG君の「爬虫類好き」は、彼のアトピーからくるコンプレックスだったのかも知れない。

話を戻そう。

そんなG君は爬虫類好きが高じて、大人になってからも就職せずに、爬虫類専門のペットショップを立ち上げた。

その店では合法な爬虫類から、輸入禁止のモノまで様々な爬虫類を取り扱っていた。

そんなちょっと危ないG君が結婚した。

結婚相手は俺の知り合いだったから、少し驚いた。

結婚式では友達や知り合い皆で盛大にお祝いしたよ。

それからしばらく経っての事だ。

風の噂でG君がヤバい事になってるって聞いたのは。

友達と様子を見に行って戦慄したよ。

G君が生きた蛇を頭から食べている。

目は爬虫類みたいに鋭くなってるし、ボロボロになった肌はウロコみたいだった。

話しかけても「シャアアー」とか言いながら蛇みたいな舌を出して威嚇してくる。

俺達じゃどうしようもなくて、G君の親に連絡した。

とりあえずG君は精神病院に入れられた。

G君がおかしくなってしまった原因があった。

結婚した奥さんなんだけど、何回妊娠しても早産で赤ちゃんが堕ちてしまったんだ。

人間の形になる前の「爬虫類」の姿で。

精神的に限界を迎えた奥さんは、実家に帰って引きこもっていた。

G君は、ずさんな管理でペットショップの爬虫類を死なせていた。

G君は爬虫類に呪われてしまったのだろうか?

G君のペットショップには、世話をしてもらえず死滅した爬虫類の水槽がずらりと並んでいた。

あれから一年経っても彼は正気を取り戻していない。

怖い話投稿:ホラーテラー 店長さん  

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