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中編5
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隅田

俺にはずっとつるんでる友達がいる。

仮にA・Bと隅田(仮名)と俺(以後、コウで。)のこの4人ね。

今日はこの隅田の話。

『コウ~俺とうとう家買っちゃったよ!!一軒家!!いやっ中古なんだけどさ、○○区なんだ~♪今度遊びに来いよ!!近く通ったら連絡よこせよな~』

浮かれて電話なんてよこしやがって、アイツめ。結婚して、早速家まで購入なんて生意気な~

まっ今度行ってやるか。

それから1カ月後、俺はたまたま隅田の言う○○区にいたんだ

そういやアイツ来いって言ってたな~

なんて考えながらも住所は詳しく聞いてないし、どうせならサプライズで行ってやるのもいいかななんて適当に曲がり角曲がったりさ、本当に適当に車走らせてたわけ

そしたらね

あんのよ

『隅田』って表札が・・

うわっマジか。

電話してやるか~

『お前の言ってた○○区に来てさ~適当に車走らせてたら目の前の家に隅田って表札があるんだけどwww』

『はっ!?マジ??wwちょい待って!!今家出るから!!ww』

『うわっマジでコウじゃん!?家上がっててよ~』

『はいは~いっ

お邪魔しま~す♪』

ってここまではただの偶然!?的なテンションだったんだけどさ・・・

『部屋見てってよ♪ここが~で、ここが~~で~。んでここが~』

ってすんげえ丁寧な説明してる隅田ww

ところがさ、ある部屋(2階のね)の前に来たら俺動けなくなっちゃってね。

マジで身体が動かない。

何かに拒まれてるような、逆に引っ張られてるような・・・

これはヤベー。この部屋は入れねぇ・・・

早くこの場を離れたい・・

『ちょっ悪いっ俺ちょっと用思い出したから帰るわ・・』

『えっ?あっそっか。わかったよ~今度ゆっくり来いよな~♪まだ見せてない部屋もあるしww』

『おう。わりぃな!!またな。』

俺は猛烈な吐き気と頭痛に襲われながら逃げるように玄関を出た。

なんかな、上から視線っての?感じてさちょっと振り返って2階の窓を見上げたわけよ

いるんだよね。

女の人が。

しかも手振ってるし

また来てね。なんていいたげな顏。

ただお前透けてるよって感じ。

あ~コイツはヤバいな。俺じゃどうしようも出来なさそうだし。

何より関わりたくねぇ。

しかも新婚ホヤホヤ&念願のマイホーム買ったばっかりの隅田に「幽霊いるから引っ越せ」なんて言えないし・・

様子見るしかないよな・・

ってあれから半年ぐらいしてからかな隅田から連絡来てさ

『コウ~今暇?また遊びに来ない?色々話したいこともあるしさ~』

『あ~わかったわぁ・・今から向かうわ』

はぁ~行きたくない・・

なんて言えないしな。

隅田の声がなんだか元気なく感じたし

『お~コウじゃ~ん♪きてくれてありがと~』

『いやっ別にいいんだけどさ何かあったの?』

『いやっなんか最近さ~体調すぐれないし、嫁ともなんだか上手くいかなくてさ・・』

『あ~マジか。大丈夫か?』

って隅田の顔がちょっとボヤけて見える。

正確に言うと、隅田の顏が隅田じゃない。

違うやつの顔に見える気がするんだよ・・

まさかな・・・。

『いやっお前に言おうか迷ったし、それとは関係ないかもしれないんだけどさ・・・2階に・・女の幽霊いる・・。あの女ヤバいと思う・・だから早くこの家から出た方がいいと思う・・』

『はっ!?wwマジで?嘘だろ~?ww』

『いやっマジだし・・』

『ま・・またまた~まぁお前が心配してくれて嬉しいよ。まっ様子見てみるよ~』

『あ・あぁ・・』

『・・じゃぁ俺ソロソロ帰るわ。あとお前あいつの命日にAとBと4人で今年も寺に

行くからな。』

『おっおう!!ちゃんと覚えてるから大丈夫だよ。じゃぁ来月の14日にな』

あいつってのは、本当は俺らはずっと5人組だったわけね

まぁ色々あって亡くなっちゃってさ。

毎年4人でお参りに行くわけ。

今思えばこの時点で、隅田充分おかしかったんだよな・・・

なんで気付かなかったんだろう。

いやっ気付きたくなかっただけかもな。

それからまた半月

14日。命日だ。

俺はA・Bを車に乗せて隅田の家へ向かった。

『おいっ着いたから出てこ~いっ』

『おっ・・おうっ今出るわ!!』

俺はまたあの視線を感じた。

2階を見上げる

また居るよ

透けた女がさ。

満面の笑み

手振ってやがる

気持ちわりぃ

『わりぃわりぃ。お邪魔しまぁす』

『おうっ隅田!!久々じゃぁん??元気だった??』

『おう。~で~~~~でさぁ~・・・・・・・・・』

『マジか~~が~~らしいよ~・・・』

隅田はAとBと楽しそうに会話。

俺、寺へ向かって運転中。

皆で集まるのは久々だからな~

『おいっ寺着いたぞ~降りようぜ』

A&B『おうっ』

隅田『・・・・な・・い』

『はっ?なに?着いたから降りろよ』

隅田『・・いや・・いい』

『はっ?なにが?早く行こうぜ。』

隅田『いや・・降りない・・・行かない・・』

『何言ってんの?お参りしにきたんだろ?ほらっ』

俺は隅田の腕をひっぱったんだ

隅田『いやだ!!降りない!!行かない!!』

『お前どうしたんだよ??!!おいっ行くぞって!!』

隅田『いやだぁ!!○mぅfhm×dcjンjけづじぇんd。~~!!!』

『・・・・・・・・・・・・』

もうA&B&俺一同唖然だよ。

言ってることは意味不明だし

何よりね、顔が完全に隅田じゃない。

眼は吊り上ってるし。

口も吊り上っちゃってさ

涎たらして笑ってんの

こればっかりは背筋が凍ったよ。

仕方ないから寺から離れてさ

そしたらいつもの「隅田」に戻ったんだけどね

俺の手には負えない

最低だけど、本能が「これ以上関わるな」って言ってる感じがしたんだよ。

俺のお守りの数珠だっていきなり壊れちゃったしね。

俺はこの日以来、隅田には関わってない。

AとB曰く、

その後、隅田はもう前の隅田じゃなかった。

顔も・・性格も・・

家庭崩壊。会社もリストラ・・

最後は首つり自殺。

あの家でね

正直「やっぱりな」って思った

だってあの女さ今思えば

手振ってたんじゃなかったんだよ

手招きしてたんだよな。

きっと住所も聞いてないのに、隅田ん家に行けたのも

あの女に引っ張られてたんだろう・・

あのまま関わってたら今頃俺も・・・

これが俺の実話。

あんま怖くなかったよな?

でも俺的にはマジでシャレにならんかった。

親友だったからな。

まぁ救えなかった俺は最低だけど。

初めて書いてみたからぐちゃぐちゃだけど、

読んでくれた方々ありがとうございました。

怖い話投稿:ホラーテラー 真さん  

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