勢いで、もう一話書いて行きます。仕事上がりなため、誤字 脱字お許しくださいm(__)m
これは 俺が17才の頃の話しで、これを機に
あまり無謀な肝だめしに 行かなくなったという お話です。
当時の俺は、先輩の教えでもある、二十歳までは遊び倒して、二十歳からは 親孝行と仕事に励むを、忠実に守って、毎晩のように遊びまわっていた。(いちを仕事はちゃんとしてた)
遊ぶのが楽しすぎて、
家に半年帰るのを忘れて、捜索願いが出されたこともあった。
その日は、前々から計画されていた、肝だめしツーリングの決行日だった。場所は、多分 有名だから隠しませんが、鹿児島県の開聞トンネル。
心霊スポットとしては
決行メジャーで、楽しみにしていたが、集まった人数を見た時に、
多分 期待はできないな…と感じたのを覚えている。
当時、集まったのは、
単車13台の 人数20人程。
これだけの人数で行っては、出るもの出ないだろう…。
そう思いながらも、まぁ 楽しければいいかと、
開聞トンネルに向かった。
着いた頃には、深夜2時をまわっていた。
途中、小さな 故障などのトラブルはあったが、
オカルト的な要素とは
結びつかなかった。
単車で、通過するだけじゃ、つまらないから、
5人ずつに分けて、歩いて中に、入ろうと 誰かが言い出し、皆それに賛同した。 最悪 何か起こっても、これだけ人数いたら、怖くもないだろうし
何とかなると皆が思っていただろう。
あの時までは……
まずは 最初のグループが、懐中電灯をひとつ持って入って行った。
外で、ガヤガヤと雑談したり タバコ吸ったりして、帰りを待っていたが、 トンネルの中から
行きなり奇声が聞こえてきた。
『ギェェェェエ――!!!』
みたいな感じで。
その後に、何を言ってるのか聞き取れないが、
複数人が、叫んでいる声が聞こえてくる。
それは、最初に入った奴らの声だとわかった。
最初は、外の待機組も、
『おぉ~盛り上がってんなぁ…あいつら!』
などと言っていたが、
たまに聞き取れる、
『やめろぉ――!!!』
という声に、ヤバいという雰囲気に変わり始めた。
懐中電灯は、最初のグループが持ってった一つしかないため、単車のライトを トンネル側に向けて、全員で中に、向かった。
ゾロゾロと走る、15人の足が一斉に止まった…。
誰かが一人倒れてて、
もう一人が その横で、 誰かに馬乗りになり、 馬鹿みたい殴りつけていた。
残りの3人は、それを
唖然と見ていた。
『なにやってんだよ!なんで止めねーんだ!!』
と一人が、殴りつづける 奴を止めに入った、
瞬間 吹っ飛ばされた。 薄暗くて よく見えなかったが、 人 ひとりが、
ポーンととんで、壁に打ち付けられた。
その瞬間、外に停めていた、単車が全て転倒した。
懐中電灯で、照らされた、そいつは 普段はおとなしい ひろし(仮名)だった。
ひろしだが、ひろしではなかった。 目は白目で、ゲラゲラ笑いながら、ヨダレを垂らし、
血まみれの拳で、
殴り続けている。
殴られているのは、
直樹(仮名)で、
ガードは取っているが、 顔は、アオタンで血まみれになっている。
『全員で抑えるぞ…!!』
誰かの声に、皆 一斉にひろしを抑えつけた。
抑えられたひろしは、凄まじい力で抵抗しながら、
よく分からない 事を叫び続けている。
だが 明らかにひろしの声ではない。
足を抑えていた俺は、
ポケットに入れていた、
祖母から持たされていた、数珠をひろしの口に突っ込んだ。意味はないが
他に思いつかなかった。
俺『皆なんでもいいから、知ってるお経とか念じろ!神様お願いします!でもいいから!』
皆は目をギュッとつむって、各々に祈り始めた。 と思う…
俺も、数珠を突っ込んだひろしの口を押さえながら、祖母に覚えさせられた 般若心経を 必死で繰り返した。
皆の思いが 通じたのか、ひろしの動きが、止まった。
しばらく沈黙があり、 皆が、そっと手を離すと、直樹がバラバラになった数珠を吐き出した。
数珠は、薄黒く変色して、数個が割れていた。
直樹は身体を起こし、 咳き込んでいる。
俺『…大丈夫か…!?』
直樹『ゴホッ…ゲホッ…多分………ゲホッ…!』
俺『逃げるぞ…!!』
全員、入口まで走り倒れた単車を起こし、
全車の無事を確認して、 開聞トンネルを後にした。
最初に殴らて気絶していた、義彦(仮名)は、顔面骨折、次に殴られていた 直樹は、鼻を骨折、
殴っていた、ひろしは
両手の指を数本骨折していた。
後から分かった事は、
ひろしは、トンネルに入る前に、ガマンできずに トンネル脇で、立ちションをしたらしい。
トンネルに入ると、
皆が変な、声が聞こえて来て、進むか 戻るかを話していたら、
いきなりひろしが、奇声を発して、義彦に殴りかかった。 義彦は一発の入り所が悪く、気絶。
その後の標的は直樹。
直樹は空手をしていたため、初めはガードしていたが、人の力とは思えないひろしの、力に、
何発か喰らった。
慌てて 2人が止めに入るが、何度も吹っ飛ばされて、諦めかけた時に、
俺達が来た。
ひろしは、やはり
その時の記憶は曖昧だったらしい。
いちを、お祓いを受けようって話しになったが、
みんな、日に日に恐怖も薄れ、 また遊びに夢中になり、そんな事も忘れていった。
しかし、あの件から
半年位は 誰も肝だめしをしようなんて言い出さなかったのは事実です。
終
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名係長さん
作者怖話