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長編9
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宮●の山荘

この体験をしたのは、俺が28の頃の話。今から数年前です。

長文になるかも知れないし、霊とか出てこないのでご了承ください。

その日はいろいろあってなんだかんだで心霊現象が良く起こるといわれてる山荘に行くことになった。

話をはしょるが、簡単に言うとこんな流れ。

同窓会があった、久々に悪ガキ3人組が大暴れ

昔の悪ノリで度胸試しをすることになり、なんだかんだで6人が行くことになった。

まぁこんな感じ。

この悪乗りを提案した親友はKと言って関東のほうで働いているため、久々の再開。

こいつの提案に何も考えず「よっしゃいくぜ」、といの一番に行っちゃったのが俺T

仕方ないので一緒に行くことになった俺の嫁のY

同じく一緒に行くと言い出した親友のH

話の流れで親友Hの彼女Cさん。めちゃロングの髪が綺麗とか言ったら嫁につねられた…

そして、当時親友でなおかつ一番の怖がりだったS。でもこいつ、めちゃガタイが良くなってて同窓会でモテてたのがムカついたw

まぁいい、とにかく6人で山荘に行くことになったわけだ。

次の日の夜俺の車と、Hの車二台に分けて行くことになった。

まぁ何もないだろうから、帰りに温泉でも入ろうとか思ってたくらいしか考えてなかった。

20時頃に出発して目的の山荘があるふもとの山道に着いたのが21時半頃。

Kがいろいろ持ってきたみたいで、カバンから懐中電灯とか取り出したんだがそれがすごいライトでなんかめちゃめちゃ明るい。

アメリカの警官とかがもってそうなごっついライトが2本。

俺が持ってきた頼りない家庭用懐中電灯は一瞬にして忘れられた。(Yがとりあえず持ってた)

途中コンビニで新しい電池とか水とか食べ物を買っていたため、一応電池交換してから山道に入った。

この山荘は特別怖いというわけではないが、話では首をつって亡くなったお女性客が数人出たため営業を辞めたという話だった。

他にも泊まっていた客が近くの沢で溺死していたとか、そんな話も聞いたことがある曰くつきの山荘らしい。

以下会話を交えながら書いていこうと思う。

山道はかろうじて道になっていたが、人が歩いた形跡はないように見えた。

K「ここって中学のころから変な話聞くけど、度のうわさがほんとなんだろうな」

山荘までの山道を先頭きって歩くKは持ってきたライトが活躍するのが嬉しいらしく元気だ

H「確かにwでも人が自殺したってのは当時●台放送で言っての覚えてるし。とはいえ10年以上前だよな・・・なんで壊さないんだろな」

などといってた。

確かに、朝のニュースに山荘の事件が大震災のニュースの後に流れたのをなぜか覚えている。

そうこうしてるうちに山荘らしきものが見えてきた、みた感じはあまり壊れておらずコンクリートがむき出しの外壁がライトに反射して異様に白く映っていた。

S「もうここまで来たんだし帰ろう」

着くなりビビるS、昔と変わらず幽霊とか怖いものが嫌いな奴だ。

T「でついたけど、入るんだよな?」

HとK「イエス」

流石息ピッたしだな。後ろのほうでは嫁とCさんが

Y「えーじゃもしかしたら出来ちゃってるの?」

C「うん、多分。アレ来ないし」

とか話てた、お前らも怖いとか無いのかとおもった。

Sだけは森の方とか見てビビりまくり。虫の声しかしないがセミが突然泣いた時は俺もビビったw

なんか入りたくないというYとCさんは山荘に入らず、山荘の前で俺の持ってきた懐中電灯片手に残ることになり、俺たちだけで入る。

入る場所を探すと玄関のガラスは割られていたのですんなりロビーっぽいとこに入れた。

ライトが明るいため全然怖くない、前にも同じように来てる人がいるんだろうけど、落書きとか全然書いてなかった。

あとから知ったけど、落書きの無いそういった場所はホントにやばい場所だとしった。

K「自殺があった部屋って二階の何号室?」

T「わからんけど角の部屋、まぁ順に廻って行ったらつくんじゃないかな」

H「そうだな、とりあえず一階から廻ってみよう」

ってことでロビーから右手に伸びている通路を歩いていくことに。

強力なライトの力は偉大だな、暗闇が少ないせいかまったく怖くないw

霊感の全くない俺らは時折Sをビビらせつつ探索した。

すぐ扉があって開くと食堂と奥にキッチンが見えた。

別に特に何かあるわけでもなく、がらんとしてて長机と椅子があるだけ。

ロビーにもどって一階の客室を観て回る。部屋の中は埃が積ってて数年は誰も入った形跡は無いように見えた。

S「何もないじゃん」

ようやくビビりながらも余裕が出てきたSはもう帰る準備をしているが、Kがそろそろ二階に行こうというとSはガタイがいいのに小さくなる。

次に二階に行こうとすると、さっきまでの暑さがすーっと涼しくなる。

K「なんか涼しくなったな」

T「お前もそう感じる?俺もそう思う」

残り二人もそう感じたのか変な顔してた。先頭をKと俺、後ろをHとSがそれぞれ1つのライトを持って進む。

そうこうしてるうちに何事もなく一番奥の角部屋に到着。

H「ここじゃね?今までの部屋何もなかったし」

T「ここじゃないなら、角部屋反対側だけだし開けてみるべ」

取っ手に手をいれて開けようとした俺、開かない。

T「開かない、てか取っ手が回らないよこれ」

そう、ここだけ全然開かない、試しにKとHが開けようとするけど開かない。

S「じゃ開けないで帰るってことで」

とSも安心した感じで取っ手を回すと。

S「あいちゃった…」

開いた。なぜか開いた。俺たちがどうしても開けれなかったのに。

S「お前ら俺怖がらすためにこんな手の込んだことしやがって」

と泣きそう。

K「いや押しても引いても、てか取っ手すら回らなかったんだって」

とK。俺も試したからうんうんとうなずいていると、Hはライト片手に部屋に入っていく。

S「だって開いたじゃんなぁH?…H?」

T「どしたHなにかある…」

Kの持ってるライトが部屋を照らすと、窓がない。

あるのはベットだった梁と空気を循環するための天井についた扇風機みたいのだけ。

H「やっぱここじゃね?窓とかねぇし、多分あの天井ので」

皆で部屋に入って散策しようとした瞬間。バタンと後ろの戸が閉まる。

K「おわっ。なんぞー」

ビビって声がでる俺たち。Sは声すら出ない。

すぐに扉を開けようとしたが開かない。

H「え、マジで、なんで?鍵掛かってて開かないんだけど」

T「風とか無かったよな」

K「自動的に閉まる仕様になってるんじゃね?」

T「いやいや、ここまでくる間開けっぱなしになってる扉とかばっかりだったじゃねーかよ」

言い合ってるとSが

S「…部屋に居るのに鍵掛かってるとかおかしいよ」

そう、確かに。

なんで部屋の中に俺たちがいるのに鍵がかかって開かなくなるなんてことがあるんだろうか。普通鍵をかけれるのは部屋から…

K「やばいやばい」

そんなこといってると部屋の回りからバン。パキンとかジャリジャリとか音が

H「なんだよこの音」

T「わかんねーけど、早く開けないと」

押したり、引いたり、体当たりとかしたけど開かない。試しに引き戸っぽくもしたけど意味なかった。

だんだん圧迫感を感じるようになり息苦しくなってくる。

とたん、さっき電池変えたばかりのライトが同時に消える。

H「ちょ、待てってどういうこと。さっき交換したばっかだろ」

とたんKが苦しそうに声を出してるのが聞こえた。

K「う”う”…」

T「どしたK、なにかあ・・・った」

Kの声がした後ろを向くと暗闇より濃い色の黒い物体がKを包むように見えた。

いや、見えないんだけどそう感じた。俺はくぐもった声のする方によたよた歩いてKの手をとって引っ張る。

T「大丈夫かK?」

Kの声「なんかよくわからんけど、生温かいものを喉に突っ込まれた」

Hも似たような事をされたようで咳をしながら扉のほうに来た。

T「とにかく皆扉の方にこい、Sもっかいお前扉開けてみろ」

Sの声「無理!」

Hの声「なんでだよ試せって」

Sの声「取っ手取れた、取っ手取れたんだよ」

部屋に向かって内開きの扉なのに取っ手取れたってことは、開けられないってことじゃねとか思うと

後ろから、てか部屋の天井あたりからぐぐっ、ぐぐってなんか音がする。

音がめっちゃ近い。

全員「やばいーーー」

そしたら扉の向こうでYの声がした。

Y「Tそこに居るの?」

Yの声だなんでそこに居るんだろうか、とにかく天の助けと叫ぶ。

T「こっちから開かないんだ、そっちから開けてくれ」

Y「判った」

すると今まで開かなかった扉がすんなり開く。俺たちは勢いよく扉から転がり出る。

嫁に体当たりする感じになったけど、手を引っ張って外に出た。

男4人うぉーとかわーとか騒ぎながら外に出た。

Y「ちょっと大丈夫?ってかCさんの体調がおかしいから病院連れってって」と焦ってる俺らに冷静に嫁がいう。

さっきまでの恐怖もあったけど、なんとか気を持ち直してCさんの待ってる方に向かう。

山荘の近くにある門らしき所にCさんがうずくまって苦しそうにうずくまってお腹押さえてた。

H「大丈夫かCお腹痛いのか」

青白い顔したCさんがなんとか「お腹…痛い…」となんとか呟く。

とにかく戻ろうと車まで必死に走った、後で気が付いたけどライトは普通に付いて足元を照らしてた。

HはCさんをお姫様だっこで運んでた。

車に乗ってふもとの救急病院にいった。

俺とYとS、もう一台にHとKとCさん。ちなみに俺の車は嫁が運転した。

後で聞いたけどもう一台はKが必死に運転してたそうだ。(ほぼペーパーだったと聞いて後で怖いと思った)

病院に着くと、Cさんを運ぶ。そのまま緊急入院した。

病院のロビーでやっと一息ついた俺たちはさっきの何だったんだと話し合った。

男どもの話をしたあと嫁から話を聞いた。

なんでも2時間近く俺たちは山荘の中にいたみたいで、YとCさんは遅いねーとか世間話をしながら皆を待ってたらしい。

そのうち突然Cさんがうずくまってお腹が痛い、出たがってるとか言い出し。

バンバン地面をたたいたり、ずりずり這いずってお腹の痛みを耐えてたと話した。

励ましたりしたけど、尋常じゃない様子だったので、皆呼んでくるから待っててと一人で懐中電灯片手に山荘に入って声がする二階に走っていったらしい。

よく一人で、俺の持ってきた頼りない懐中電灯片手に入ってこれたなと後で思った。

K「なぁ俺たちの体験してた時間帯って丁度Cさんが苦しみだした時間だったんじゃねーか」

T「部屋でさ、バンバンとかジャリジャリ音がしたのってCさんが地面たたいたりしてた時ってことか?」

S「お腹痛いとか話してたのは、扉を開けようとしてた時ってことだとしたら」

H「あの俺とKに触ってきた生温かいの…アレの説明がつかねぇよ。何だったんだよあれ」

たしかにその時は説明つかなかった。圧迫感も…生温かいあれも。

話をしていたとき、看護婦さんからCさんの経過を聞かされた。

Cさんは身ごもってたらしく三つ子だったらしい。けどお腹の中で2人が死んでしまっていたと話してくれた。

退院したCさんと俺たちは後日お祓いをしてもらい、いい年してこってりお叱りを受けた。

結局、俺たちに起きた現象の正体は教えてくれなかったけど、何となく皆もわかってしまったんだと思う。皆無言だった。

Cさんはその後は経過もよく、ちゃんと娘さんが無事生まれた。

俺たちもHもその時はCさんに3つごだった事は言ってなかったけど。娘さんの2歳の誕生日の時にHに教えてもらったと話していたので

解禁してもいいかと思いこの文章を記しました。

俺たちがあそこに行かなかったらちゃんと3つごで生まれてきたのかどうかそれだけは判らないし、

なんでCさんだけにこんなことがあったのかもわからない。

けど、こういった場所は行かない方がいいかもしれない。ホントにそう思わせる体験でした。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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