私は今みんなの空想にある[天国]という場所があることを教えたい
1938年に沖縄の南部のとあるところに生まれた。
そして、私は大きな.とても大きな[壁]にぶつかった。
[戦争]という名の壁に
私は戦場へ向かった。
本当は行きたくない。だが行かなければならない、生きるためには。
目の前で何人の人が死んでいっただろう。
わからない。
今、自分が生きている意味が分からなくなった。
[戦争]はそういう場所だ。
気付くと私は死んでいた。
そう、人は気付かぬうちにあっさりと死んでしまう。
もろい。
この言葉が一番似合う。
何もない。本当に何もない。
タダ真っ暗。
深海に落とされた感じがする。
どこからか声が聞こえる。
「今から地上へ行き10人の人を助けよ。そうすれば…」
最後の方はよく聞こえなかった。
気付くとまた別の場所にいた。
明るい。
どこだ?そう思いながら周りを見る。洋服を着ている人がいる。
なんなんだ?いつなんだ?
まぁいい。
10人助ければいい。そうすれば何かあるだろう。
辺りは暗くなった。夜だ。
人も少なくなった。
そう思っていると、大きな揺れを感じた。
でかい。地震か?
次々と建物が倒れてゆく。
必死で逃げた。
人とぶつかりそうになった。
やばい!そう思ったが遅かった。
ぶつかってしまった。
と思ったら痛くない。
なぜだ?
そうか死んだのか。
だからぶつからなかったのか。
自分で納得した。
なら、どうやって人を助ければよいのか?
わからない。
そう思いながら歩いていると、真正面から少し折れ曲がった電柱にぶつかった。
なんだ!?物にはぶつかるのか?
なるほど。
納得し、人の助け方をいろいろと考え実行した。
合計16人助けることができた。
17人目を助けようとするとまたあの暗い場所にもどった。
「よくやった。…」
なるほど。
私は納得した。
人を10人助けた代わりに生き返らせてやるということだ。
その方法は
人を1人殺す。
簡単だ。
自分でだれか1人を選び殺せばいいのだ。
だが私はまだだれも選んでいない。
なぜか?
それは自分が望ましい世の中じゃないからだ。
簡単なことだ。
自分の望んでいる世の中になれば私は生き返る。
もう少しで私の望んでいる世の中になる。
そのときは、
お前を選ぶかもしれない。
怖い話投稿:ホラーテラー 天国人さん
作者怖話