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短編2
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天国への招待状

ピリッと寒い初冬のころ黙々とバイトをしている幸司という男性がいた。

同じバイト先に半年程前から幸司と付き合ってる女性、明美との話である

「天国への招待状」

2人の出会いは半年前。新しくバイトを始めた幸司はそのバイト先で働いていた明美に一目惚れしたのである。

幸司の告白で明美もその純粋さに応えた。

2人は付き合って3ヶ月となる。

ある日のこと、バイト先で明美が倒れてしまった・・・

搬送先の病院でガンと判明。

その日はたまたま2人のバイトが被ってなかった

明美が倒れた事を聞いてすぐに病院に駆けつけた

意識がない・・・

『おい、明美・・・目を開けろよ・・・おい、』

幸司は泣き崩れた・・・

最愛の人が目の前で深い眠りに就いてるのを・・・

『なんで明美なんだよ・・・』

現実と云う厳しい世界には逆らえなかった・・・

すると『・・・じ』

『・・うじ』

『幸司』

明美が目を覚ました。

幸司『あ、明美。大丈夫か?良かった~』

明美『ずっと傍にいてくれたんだね・・・ありがとう』

安心したのも束の間、幸司は医者から呼び出された・・・

『彼氏さんですか?ちょっと・・・』

『なんですか?』と幸司

『落ち着いて聞いて下さい。命は持って明日と云う事になります。ガンの進行が・・・』

幸司は明美のいる病室に走った・・・

(なんだよ・・・明日って・・・)

明美は心配そうに幸司を見た

『私、どうなるの』

『・・・』

『そっか・・・』

幸司はただ泣くのをこらえた・・・

『明日もう逝くんでしょ?』

幸司は明美を見た

ただ頭を撫でることしか出来なかった・・・

『あのさ、幸司・・・私が死ぬときは絶対泣いたら駄目だよ。むしろ笑って欲しい。』

幸司はただ頷くだけだった。

『死ぬなんて言うなよ・・・』

『逆らえないよ運命には・・・私だってこうなるとは・・・』

明美が眠り始めた・・・

幸司は起こさなかった・・・

もう逝ってしまったことを分かったから・・・

幸司は明美との最後の約束を守った・・・

『こんな俺の為に・・・ありがとう』

幸司は微笑んだ

幸司も疲れて眠りについた。・・・不思議な夢を見た。

夢の中で明美は笑っていた。

(ありがとう)

怖い話投稿:ホラーテラー BーSさん  

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