この話は霊は出て来ません。でも私には霊と同じ位恐かったんで投稿させてもらいました。
心霊系と思って見てくださった方、すみません。
昨年の12月、私は肺炎で入院しました。
病室は1階の六人部屋で、窓際のベッドで向かいのベッドには60〜70歳位のお婆さんが入院していました。
「甘いものは苦手で」
と、お見舞いのお菓子を分けてくれたりして、とても優しい方でした。
ある日
旦那がお見舞いに来てくれて他愛もない話をしている時、窓から葉が落ちかけ少し寒そうな低い木が目に入り、不謹慎ではありますが、有名な童話を思い出し
「あの葉が全部散ってしまう頃には私は死ぬのね」
と冗談を言いました。
すると、向かいのお婆さんは病室を出てどこか行ってしまいました。
それほど気にせず、また他愛もない話をしていると、窓の外の木の下にお婆さんが立っていることに気付いて窓を見ると
「死ね-死ね-死ね-ギャハハハハ」
と叫びながら木を揺らし始めました。
看護婦さんが止めに来ても必死の形相で木にしがみついています。
その後お婆さんはベッドカーテンをずっと閉めていたので私が退院するまで会うことはありませんでした。
幽霊も恐いけど、生身の人間も恐いと分かりました。
長文、駄文、お読み下さりありがとうございました。
怖い話投稿:ホラーテラー ぱんださん
作者怖話