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短編2
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鬼星

それは、ある暑い夏の日

正確には、肌に生暖かい空気がまとわりつく梅雨が週間天気でいよいよ、終わりを告げる七月のなかば

その日は、珍しく厚い雲から太陽が顔をだしていた

しかし俺の心は梅雨のそれ...どんよりと憂鬱だ

「きいてんの?」

ファミレスのホール全体に響く程の声で、ふと我に帰る

目の前のふてくされながらハンバーグセットをほおばるこのちび、こいつが、元凶だ

「すまん、きいてなかった」

「...なんだって」

一段とふてくされた表情をする

「まぁいいわ、目的地もうすぐだからね」

「...わかった」

目的地とは、昔、宿泊客と従業の惨殺があったといわれる山奥の廃民宿

心の中で大きくため息をはく

俺自身、心霊スポット等のオカルト自体は好きなほうだ

しかし今回はわけが違う

そもそも今日は、俺とこいつの所属するサークルみんなでBBQときいていた...

梅雨にBBQの話の時点で、疑うべきだったか...

そんなこんなで集合場所にいくと、まっていたのはこいつ...

そして告げられる真実

「BBQは嘘」

「そのかわりここにむかって」

そんなこんなで、俺はオカルト大好きのこいつの作戦にまんまとはまった

「あんたしか車もってないしね」

そして、車を走らせること三時間、目的地ちかくのファミレスで遅めの昼食をとっていた

「さて、いくか」

「ちょ俺まだ食ってる最中なん..」

「はやくしてね」

こいつ本当腹立つ

急いで食事を腹に押し込み、なかばつれさられるように店をでた

その後十五分程、車をはしらせると目当ての民宿がみえてきた

車を降りて、民宿を見渡す

建物は、外壁はそこら中ラクガキだらけ、多分ラクガキの犯人の仕業だろうか

窓もすべてガラスがないかわった仕様になっていた

しかし、でかい

学校程の大きさだ

静かで大きな建物はそれだけで不気味だと思う

横をみると、先程とは、別人がいた

瞳をキラキラ輝かせ明らかに上機嫌だ

「うーんイマイチ、外観は、ありきたりね..つまらないわ」

「お前...うそつけ、思いっきりまいあがってんじゃねえか」

「な、な、そんな事ないわよ!」

「い、いからいくよ」

中に走って向かうが

何も無い場所で突然コケる

「たっくなにやってんだよ、興奮しすぎだ」

服に付く汚れをはらってやる

「こ、興奮なんかしてないわよ!」

「はいはい」

「む、ふんっ!」

突然腹に小さな拳がはいる

「いってー!!」

「なにすんだ!」

「いいからいくわよ」

こいつ本当腹立つ

「ふーんふんふー」

くそっあのちび...

楽しそうに...

腹立つ...

だか不思議とあの姿をみると、こっちも嬉しくなる

「はやくきなよー?」

「はいよ」

そして、民宿に足をふみいれる

まさか、あれ程の恐怖がまっているとはしらず...

つづきません

怖い話投稿:ホラーテラー ぽんさん  

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