恐くはないけど、実際にあった話。
俺が中三の時の担任(自称霊感強い)から聞いた話に「心霊写真の撮り方」がある。
お寺や神社など霊のいそうな場所で息を止めて、苦しくなった時にシャッターを切ると、自分の苦しい波長と霊の苦しい波長が合って心霊写真が撮れるのだそうだ。
時は流れて俺が大学生で地元のファミレスでバイトしていた時のこと。
そのファミレスには、誕生日の子供の写真を撮る用にデジカメとプリンターが置いてあった。
折しも季節は夏。バイトの後輩と心霊スポット巡りをして遊んでいた時に、「心霊写真の撮り方」を思い出し、試しにやってみようと言うことになった。
そのファミレスは元々バイト仲間の間で霊が出ると噂の店で、ちょうどカメラもある。「じゃ、とりあえず」って事で店の中で試してみた。
店の中心にはサラダバーがあり周りが少し拓けている。サラダバーの後ろには通路があり、常連のお客さんから貰ったと噂の絵が額に容れられ飾ってあった。(噂ではそのお客さんは画家で、自分で描いたらしい)
俺がサラダバーの前に立ち、後輩が息をとめ、シャッターを切った。
いざプリントしてみると、写真に写りこむ光が・・・。写真のサイズはL判で人差し指位の大きさの光が俺の体にかかる様に写っていた。
「やべー!マジ撮れた!!」
とはしゃいでいたが、よくよく見てると本当に指が写っているように見えた。後輩の指が・・・。
「なんだよ~結局無理か。」ってことになって、その日は解散したのだが、解散してから10分後位に写真を持ち帰った後輩からの電話が鳴った。
「よく見ると本気でうつってますよ!」
すぐに後輩の家に向かい、「どれよ?」なんて聞いてみれば、さっきは気付かなかったが、俺の後ろ、サラダバーのさらに奥に写っている例の絵の額の中に白い人型の影が5つほど写っていた。
写真の中の絵のサイズは1㎝四方程。その中に5つ。絵の高さは俺より高い位置なので、人が写るとしたら角度的に宙に浮いてる事になる。また、その細かい中で腕や足らしい物も確認できた。
後輩はそれを見つけて気分が悪くなったらしいが、俺は後輩の手前もあり気丈にふるまった。内心ドキドキしたけど。俺の身になんかあったら嫌だなぁと。
でも、俺は「大したことねー」と強がってその後輩に写真を押し付け家に帰った。
後日談としては何も無かったので幸いだったが、「もう心霊写真を狙うのはやめよう」と思った。
その後輩とは別の後輩がその話を聞き、地元で有名な心霊スポットでやったが何も写らなかったとのこと。
たまたまの偶然かな?
長文&オチなしですみません。読んでくれた方、ありがとうございます。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話