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中編3
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同級生

 友達が体験した話。ネタといえばネタ。嘘かほんとか酔っぱらうといつもこの話をするので書いてみます。

 

 大学卒業後、友達は仕事の関係で岐阜から名古屋に引っ越してきた。

 当時、友達は名古屋に友達がおらずさみしい毎日を送っていた。

 そんなある日。夜一時ごろ。「そろそろ寝るか」と思っていた時、携帯が鳴った。

 

 携帯を見ると知らない番号だった。友達はビビりながら電話に出ると、電話の主は女の声だった。

「久し振り。覚えてるかな?」

その声の主は高校時代の同級生だった。

地味な感じで高校時代とくにひたしくもなかったが、懐かしい声に友達は喜んだ。友達が電話のわけを聞くと

「今度同窓会があるの。出てくれるかな?」

 一人ぼっちの友達にとってはうれしい誘い。友達は喜んで返事をした。

 しかし、どうしてこんな夜中に電話をしたんだろう。と不審に思っていると女の子は

「今病院にいるからこの時間にしか電話かけられないの」

 そうか、昼間病院にいるなら電話かけられないか。と、友達は納得してその日はそれで終わった。

 そして、同窓会当日。友達は電話の女の子に会おうと喜んでいた。

 

 しかし、あの女の子は来ていなかった。友達は「仕事忙しいのかな?」と考えていると、高校時代の男友達が声をかけた。

 友達があの女の子の話をすると男友達が凍りついた。 

「お前、知らないのか?この前地元でダンプが横転したんだ。その事故に巻き込まれて、そいつ・・・一週間も苦しんで死んだんだ」

 その事故のことは友達も知っていた。夕方のニュースでちらっとやっていた。でも、その事故の被害者があの子だったとは知らなかった。

 友達は「死んでまで俺に同窓会に出てほしかったのか」としみじみ、男友達に言うと男友達があせりだした。

「お前、呪われてるんじゃね?高校の時あいつ、お前のこと好きだったし。きっと連れていこうとしてるんだよ。俺、オカルト好きでそういう話いくつか知ってるし」

 そう言われると友達も

「もしかしたらこの帰り道に血まみれの女の子に・・・・」

なんてことを想像して怖くなった。どうしようと友達が言うと男友達が肩をつかんで力強く言った。

「俺に任しとけよ!知り合いの霊能力者紹介してやるから!!」

 そう言われ、友達は同窓会を抜け出し霊能力者のところに連れて行かれた。

 夜の八時ごろだったが霊能力者は快くお祓いをしてくれた。

 

 そのおかげか友達には何も起こらなかった。

 時は流れ正月。実家に帰省していた友達はダンプ事故の現場に行った。

 

 現場はぐしゃぐしゃのガードレールがそのままになっており、事故のひどさを物語っていた。

 

 友達は花を供え手を合わせた。

 手を合わせていると、知らないおばさんがこちらを見ていた。ちょっと恥ずかしくなった友達が足早に去ろうとしているとそのおばさんが声をかけた。

 よく見ると実家の近所のおばさんだった。

 

「ここで同級生が亡くなったんですよ」

 そう友達が言うと、おばさんがぽかんとした。

「事故で死んだの四十代のダンプ運転手だけよ」

友達は霊能力者に六十万支払ったらしい。

乱文失礼しました。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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