背から頭から
作・GORILLA
これは、高知県のS市の話です。
僕は中学2年生です。夏のある日、友達のT君とI君とK君とA君とで、近くの病院に肝試しに行く事になりました。
夜中の1時頃にコンビニに集合すると、少し話をし、2時頃に行く事にしました。
すると、I君が、
I君「あこの病院には、結構いるらしいぜ、俺の友達のMは一回行って見たらしい。」
どんな感じかと聞くと、
I君「さぁな…行ってみねぇと分かんねぇ。」
Aは全く霊感がなく、幽霊なんてオカルト系のものは信じないタイプでした。
A君「ははっ、行ってやろぅぜ!!!」
他の友達は、飽きれて
T君「お前、馬鹿だろ?」
K君「じゃあお前一人で行けや」←(笑
さすがに、A君も一人は嫌と思ったのか、うつむいて黙り込みました。
俺「とにかく、もうすぐ2時だぜ?」
皆「おう…そうだな……」
少し歩き、街灯が少なくなって来ると、その病院が見えてきました。
T君「…とうとう着いたな……」
病院は静まりかえっていて、不気味でした。
入り口は、受付の人がいて、バレそうだったので、裏の階段から登り、2階から侵入しました。
2階は、休憩室があり、そこにはおばあさんやおじいさんが本を読んでいました。
K君「人がおるやん…」
T君「スリルがあっていいじゃん♪」
僕たちは、ゆっくりとおばあさんたちにバレないように、歩きました。
暗かったおかげで、バレずに済みました。暗い廊下を歩いて行くと、「調理室」と書かれた所がありました。
I君「…ここだ、たしかMが言ってた所はたしかここだ!」
A君「ふふん、僕ちん、ビデオカメラ持って来たよん♪」
K君「ナイス!!!」
T君「お前、気が利くじゃん!!」
ビデオカメラの電源を入れ、中に入ると、中は結構広くて、隙間風で冷たかった。
俺「中々、スリルあるやん♪」
その瞬間!!
ガタッ!!!ガッシャッン!!!!!
皆「うぉおぅわ!!!」
………………
K君「ビビるけんね…」
T君「もう、やめれや…」
音がした方に行くと、フライパンが落ちていた……。。。
A君「やっぱり、幽霊なんていないんだよ」 I君「いや、どこかにいるはずだ……」
K君「そりゃあどっかにはおるろぅ」
僕たちは恐怖を会話でごまかした。
一度、調理室を出ると、少し落ち着くために、屋上へ行く事にした。
エレベーターで行くとバレるため、階段で屋上に行った。。
屋上には、木々が植えられており、涼しかった。
T君「ここって前に自殺した人おるがやろ?」
K君「そうらしいね、親も言いよった」
K君の親は、看護士なのだ。
20分くらい休憩し、今度はシルバーロードに行く事にした。
シルバーロードは死んだ人が冷凍される所である。
地下室に行くと、中は当然、冷たい。
皆、無口になり、シルバーロードへと向かった。
僕の心臓はバクバクだった。
ドックン…………ドックン……………。
とうとう、シルバーロードの扉の前に来た。
T君「……鍵が閉まってねぇぞ!!」
K君「けど、ある意味ラッキーじゃね?」
I君「そのある意味が最悪だけどな…」
A君は無口で苦笑いしながら、ビデオを撮りづづけている。
扉を開けると、中は青白いライトで照らされていた。
A君「ヒュ〜〜〜〜♪」
シルバーロードは向こう側が見えない程、広かった。
僕たちはシルバーロードの部屋を一周する事にし、ゆっくりと歩いた、無口で。
棺桶みたいな引き出しに人が入っていると思うと、今にも気が狂いそうだった。
部屋の半分まで来ると、I君がガタガタ震えだし、震えた声で、
I君「おる、おる、部屋の右端の方に人がおる……」
見ると誰もいない…………
I君が危なかった為、部屋を急いで出て、2階に戻り、裏の階段を走り降りて最初のコンビニまで戻った。
ハァ…………ハァ……………ハァ………
T君「ハァ…どんな感じやった?」
I君「背中向けちょって、青白かった………」
俺「うわぁ……リアルやわ」
K君「…………ちょっと寒い事ない?」
K君が寒いと言うので、僕たちはコンビニであんまんや肉まんを買い、ビデオを見る事にしました。
A君「皆、俺のビデオテクニックを見るがいい♪」
電源を入れると、調理室の所だった…、中は薄暗く…………。
ここまでは同じだった。少したって、画面がザッーーーーーーーっとなり、見えなくなった。
A君「あれ?おかしいな?」
T君「壊れたが?」
俺「あぁー、嘘ん……」
I君「やけん、おるがちや、おったもん、うぅ…………………。」
僕たちはビデオが見れなくなったので、他の楽しい話をして、盛り上がった。
次の日………、学校で寝不足だった僕たちは4時間、ぶっとうしで寝た。
給食の時間になると、給食だけモリモリ食べて、寝た
放課後、A君が僕たちを起こして、また、ビデオを見る事にした。
ザッーーーーーーーー……………………、 K君「やっぱり映らんやん…」
ザッーーーーーーーーー、プッーン……………
映った…………。
あの、フライパンの落ちた音がし、音の方向に向かっている。
T君「昨日は見れんかったに、なんで?」
A君「さぁね♪」
しばらく映像を見ていると、シルバーロードの所に来た。
K君「いよいよ、来たね………」
I君「……………。」
部屋を一周している映像…。
普通だった。
K君「おい、今の所巻き戻して!!」
A君「了解♪」
巻き戻すと、一瞬だけ、部屋の右端が見えた。
K君「一時停止して!!」
A君「了解ちょいす♪」
よく見ると、……………いる?
分からない、でもなにががいる。
皆「……………………。」
A君「光の関係じゃね?」
K君「違うけん」
T君「結構、はっきりしちょるね…」
ビデオの電源を切り、沈黙が続いた後、僕たちは近くのお寺に行って、お祓いをしてもらった。
ビデオカメラも処分してもらった。
僕たちは、この事をいつまでも秘密にする事にした。
以来、この話をした事は一度もない。
怖い話投稿:ホラーテラー GORILLAさん
作者怖話