短編2
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集金です

この話は心霊系ではありません。

ついこの間あった実話です。

夜9時、旦那は夜勤なので、子供を寝かし付けていたらいつの間にか自分も寝てしまってました。

ふと気付くと

ピンポーン…ピンポーン…

とチャイムの音がしました。

反射的に「ハーイ」と、玄関に向かいかけ…「あれ?こんな時間にお客様か?」と疑問が浮かび、時計を見ると11時。

郵便、勧誘…どれにしてもこの時間は有り得ない。

怖くなり居留守をしようと静かにしていました。

ピンポーン…ピンポーン……

ピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーン…

執拗以上に鳴らし、もはや連打と言っていいほど鳴り響きました。

さらに恐怖心が膨らみましたが、収まる気配はなく、子供が起きると面倒なので、玄関に行き、チェーンをかけ、ドアスコープ(でしたっけ?)を覗くと、真っ暗で何も見えません。

しかしその間もずっとチャイムは連打されています。

勇気を出し、インターフォンで

「どちら様ですか?」

と聞くと、チャイムが止み

「集金です」

と男の声で返ってきました。

新聞にしても何にしてもこんな時間は有り得ない。

借金だってしてない。

集金な訳がない。

「なんの集金ですか?」

と聞くと、男は黙ってしまいました。

しばらく沈黙の後

ガチャガチャガチャガチャ

とこじ開けようとドアをヒネル音

ドンドンドンドン

とドアを叩く音

怖くて固まってしまってると

「ごちゃごちゃうるせぇんだよ!開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ開けろ!」

と騒ぎ始めました。

「止めてください!警察呼びますよ!」

と怒鳴ると

「また来るからな」

と言い、嘘のように静かになりました。

心霊系も恐いですけど、生身の人間の狂気も恐いです。

長文・乱文失礼しました。

最後に…

本当に彼はまた来るのでしょうか?

怖い話投稿:ホラーテラー ぱんださん  

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