私達3人組(A子、B子、私)は怖いもの好き看護学生。
とくに病院関係に目がない。
ある田舎の病院は広大な敷地を誇っていた。
だけど、建物がとても古かった。
で、お約束のように訳のわからない心霊まじりの噂が飛び交う。
さすがに病院のトップも病院を建て替えることを決定。
…かくして同じ敷地内に新しい病院が完成した。
古い病院はそのまま残されていた。
新病院完成のせいで、取り壊す予算がないかららしい。
私達はこれ幸いとばかりに、その病院の肝試しを敢行した。
…夜中一時。
病院の鍵はかけられていなかった。
どうせ、盗むものもないからだろう。
いともあっさり病院内に潜入。
玄関
廊下
受付
病室
…
概ね病院内散策は終了。
夜中の病院とはいえ3人で、懐中電灯もある。
私達もオカルト系の話にのめりこみすぎたせいか、あまり怖くなかった、というのが正直な感想。
(一人だったらそんなことはないんだろうけど…)
でも、ひとつだけ入ってないところがある。
⇒1. 手術室
2. 霊安室
3. 地下室
手術室(手術病棟?)は4階にあった。
その中にはまず、手術用のガウンを着るロッカーがあった。
その隣には、手洗いのための水道場。
私達も実習で手術室見学はしたことがあったので、これらのことは知っていた。
その先に廊下。
そのさらに向こうに実際に執刀する手術室がある。
大きな病院だったので、手術室は科によっていくつかの部屋に分けられていた。
1.消化器の手術室
2.整形外科の手術室
⇒3.脳外科の手術室
脳外科の手術室には、古い電動のこぎりがあった。
病院には私たち以外誰もおらず、電気も元から切られている。
それなのに、その電動のこぎりがカタカタ急に動き出して…
…などという展開はなかった。
少しがっかりして室内を散策していると、手術台と思われるベッド(?)の上に紙があった。
懐中電灯を照らしてそれを読んでみると
「このまままっすぐだよ。」
と書かれ、矢印も書かれていた。
⇒1.矢印のとおりに進む
2.引き返す
3.違う紙がないか探す
私達は矢印の通りまっすぐ進んだ。
突き当たり。
でも、向こうの部屋へ行くドアがある。
ふと、床を見ると、また紙切れが落ちていた。
「ドアを開けてまっすぐ進んで」
と書かれていた。
その内容の示すとおりに私達は進んだ。
同じような部屋。
部屋の真ん中に手術台がある。
その上にはまた、紙があった。
「頭は左、体は右」
と書かれてある。
私達は
⇒1.右に進んだ
2.左に進んだ
3.引き返した
また同じ部屋があった。
そして同じ手術台。
さらに手術台の上には紙切れ。
その紙きれを読もうとした瞬間、
急に入ってきたドアが「バタン!」と閉まった。
1.ドアを振り向く
⇒2.ドアを振り向かない
皆、勢いよくドアの方を見ようとしたが、急にB子が
「待って!見ちゃダメ!」
と怒鳴った。
B子は紙切れを二人より先に読んでいた。
そこには
「絶対に振り向かないでね」
と書かれていた。
二人は、B子に従った。
沈黙。
振り返っちゃダメなら、ドアの方向には行けないことになる。
つまり、引き返せない。
皆、口には出さないが、そのことを考えているみたいだった。
しばらく時間が過ぎた。
10秒、20秒…1分、5分…?
私はたまりかねて、
「もう、帰ろうよ!」
と言おうとした。
そのとき…
「ギー…」
と、今度はゆっくりと扉が開いた…!
振り返って扉の方を見たくて仕方がなかった。
でも、振り返れない。
ふと、手術台に目をやると、紙切れがもう一枚あることに気づいた。
そこには
「今から頭が行くよ。」
書いてあった。
私達は…
1.発狂した
⇒2.窓から飛び降りて逃げた
…翌朝、看護学生3人の飛び降り自殺と思われる遺体が発見された。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話