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短編1
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死神

ある晴れた日曜日。

私は縁側に出て日向ぼっこをしていた。

たまの休日に、こうしてのんびりするのは最高に至福の時だ。

私は座布団を枕代わりに

頭に敷き横になった。

庭で、洗濯物がゆらゆらと揺れている。

心地の良い風が全身を吹き抜けてゆく。

うつらうつらと、眠たくなってきた。

だが、そいつが来て眠気が一気に吹き飛んだ。

そいつは、庭に干した白いシーツの間からゆっくりと現れた。

黒い衣服に、骸骨のような顔。手には大きな鎌を

肩越しに抱えていた。

そいつは、私に向かってこう言った。

「オマエか?」

「い、いや・・・」

怯えながら、私は思わずそう答えていた。

「そうか」

黒い衣服の男は頷き、ふり返ってシーツの間を通り、塀を透き抜けてお隣の〇〇さんの家へ向かって消えてしまった。

何がなんだかわからず呆然としていると、妻が戻ってきてこう言った。

「お隣の〇〇さん所のおじいちゃん、さっき息引き取ったらしいのよ」

私は、この言葉を聞いてさっきのやつが死神であることを疑わなかった。

あのとき、私が「はい」と答えていたら・・・。

そう思うとゾっとする。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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