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中編3
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日給18万の仕事

今から書く話は創作だと思ってくれたらいい。

俺にとっては今でも思い返すと悪夢のような数日だった。

もう何年も前の話だから読んでる奴は嘘話だと思って見てくれ。

当時俺がまだ大学生だった頃、バイトを無断欠勤で休みまくった俺はクビにされちまった…大体田舎の大学生なんて貧乏学生が多い。

貧乏学生の1人だった俺はすぐにワーキンなんかで仕事を探したよ。

 

携帯で仕事検索なんかもしてたな。

当時は今のauで昔はcdmaOneを使ってたんだ。

単和音で白黒の携帯ね。

 

どうやってその仕事を見つけたかは忘れちまったけど検索に引っかかった。

『日給18万』

俺はすぐに食いついたよ。

今でいう闇サイトだったんだけど当時の俺は馬鹿もいいとこでね…金に目が眩んじまってた。

当時は携帯のパケット代も定額じゃなかったし仕事の内容なんか全く読まずに登録した。

数日後 サイト管理人から返信メールが届いた。

『登録有難うございます。つきましては○月○日○時に○○で面接を行います。』的な感じでね。

 

3流の田舎大学生なんてのは毎日が空白のスケジュールだ。

当時は大学の授業も誰か友達に代理出席して貰えば単位なんてのは大概貰えるもんだ。

 

すぐ様面接に向かったよ。

面接の場所は小さなビルの5階に入っているテナントだった。『中○医○研究』と書いてた。

『失礼しまーす。』で中に入ると メガネをかけた中年太りしたオッサンと黒髪が似合う女が俺を出迎えた。

 

眼鏡のオッサンはブルドックに似てるから今後はブルドックで女は仲間ゆきえぽい感じだからユキエにしとく。

 

面接では健康状態や職業、1ヶ月間の拘束は大丈夫かなど簡単な世間話も含めて 聞かれた。

俺は日給18万の仕事の内容だけがすんごく気になってたんだけどな …

全て聞かれた後でいよいよブルドックから仕事内容が話された。

内容は会社の薬品の簡単なモルモットになってほしいという ものだった。

今でいう治験バイトみたいな感じかな…

その時の俺は金に貪欲すぎたよ。

契約書に直ぐにサインしてその仕事を引き受けちまった。

 

ユキエから投薬される薬の内容と投薬期間の説明を受ける。

 

その間は外部との連絡は一切禁止。

つーか携帯没収されて監禁されるんだから連絡とれねーよ。

数日後、ブルドックの車で山奥の施設に連れて行かれ監禁された。

ここからが俺の地獄の始まりだった。

 

1日目

日に三度の投薬を受ける。

少し吐き気を覚えるが漫画を読んだりテレビを見たり普通に過ごす。

 

5日目

少し抜け毛が気になった…投薬の影響からか抜け毛と体重が落ちている。体がだるくて何もする気が起きない。

 

10日目

体中がアトピーみたいに被れだす。

抜け毛が酷く円形脱毛症のような状態になる。

体重は元々60キロあったが52キロにまで落ちる。

 

18日目

髪の毛がほとんど抜け落ち 体重は46キロになる。最初は暴れたりしていたが体がだるくてベッドにて寝たきりになる。被れた皮膚から膿が出始める。

 

23日目

薬品の投薬を緊急中止したと施設の人に告げられる。

施設で約1ヶ月療養する。

 

56日目

施設をでる。

契約金は1ヶ月以内に振り込んでおくので この実験の内容は口外しないでしいとブルドックに言われた。

 

俺は23日分の金と 引き換えに右腕が麻痺して髪が抜け落ちた体で今も過ごしている。

俺は一体どんな薬品を投薬されたのか あの会社は今はもうなくなっていて調べることも出来ない。

怖い話投稿:ホラーテラー 早瀬蓮也さん  

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