中学を卒業してすぐのころ、唯一の支えだった祖母が他界しました。
私は大泣きしました。
しばらく祖母の使っていた部屋に引きこもり、祖母が使っていた洋服などを抱きしめながら泣く日々が続きました。
そんな時でも母親は平然とした顔で仕事に行っていて、それで食べさせてもらってはいるものの、少し母に対して怒りも芽生えました。
祖母が他界してから2週間ほどたったころ、だんだん私の周りで霊障が起こらなくなってきたことに気が付きました。
私の4人だけいた友だちの一人が、
「○○(私の名前)の痛みをおばあちゃんが、全部天国へ持って行ってくれたんだよ」
と、電話で言ってくれました。
そのときも私は、電話口で大泣きしました。
一年後には霊障が全く無くなり、精神も体調も回復した私は、通信制の高校にも行けるようになり、バイト仲間たちに支えられて楽しい日々をおくっていました。
祖母の家が引き払われることになったので、私は荷物の整理に行きました。
もう気持ちも落ち着いていて、毎日墓参りに行っていました。
押し入れの中を整理していると、祖母の古い日記が何冊か風呂敷に包まれて出てきました。その日記は毎週日曜日に付けられていました。
私は日記を読んで唖然としました。
まず初めのページは父が死んだ日でした。
不慮の事故と聞かされていましたが、実は自殺だったということが書かれていました。
原因は母の浮気だったそうです。
ショックでした。涙が出ました。
しかし次のページを捲った時に、一瞬で全身が冷たくなりました。
そこには祖母の私に対する怒りが書かれてありました。
端から端までギッシリと。
私が浮気相手との間にできた子だという文章から始まり、殺してやりたい、死ねばいい、などという今までの祖母とまったく違う顔がそこにはありました。
私が苦しみながら死ぬように、神社で祈っていたのです。
あんなに長い間、毎週毎週、長い時間。
隣にいる幼い私を呪い殺すことだけひたすら願い続けていたのです。
祖母の熱心な祈りが通じたのか、私は大変苦しみました。
そして祖母も苦しみながら死んでいきました。
日記は燃やしました。
長い年月がたった今でも忘れられない出来事です。
誰にも言ったことはありません。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話