眠い。眠い。
今日も大学をサボって寝てしまった。
よく翌日、私は久しぶりに学校に行った。
「おはようM」
「昨日も休んじゃった単位やばいなぁ」
「昨日来てたでしょ。どうしたの。でも、Mなんであんな遠い席に座ってたの。」
R達が話しかけても逃げていったという。
それ、私じゃないよ。だって私寝てて…
影武者を誰かがやってくれているならありがたい、と思った。
その次の週も私は寝てしまっていた。
眠い。眠い。
目が覚めるとすでに夕方だった。
「ちょっ待ってよM!」
窓の外からRの声が聞こえる。バタバタバタバタ。
カチャ。 スーッ とドアが開く。
え、何か入ってきた?
バタバタバタバタ。階段をかけ上がってくる音が聞こえる。
「MM!開けてよ!」
Rの声だ。
カチャ。
「どうしたの?」
私は尋ねた。
「どうしたもこうしたも、Mが逃げるから追いかけてきたんだよ!」
Rは言う。
そんなはずはない。私は今まで…
ドン!何かに思いっきり押された。
イテテテテ、何が起こったの?
前を見ると私がRとしゃべっている。
そんなはずはない。だって私は私で…
と自分の体を見た。
無い!体がない!
Rとしゃべっているワタシは 私の方を見て、にやっと笑った。
そんなこんなで私はそのあと大変苦労したのだ。
でも今はこうやってキーを打つことだってできる。
アイツと同じ手口を使ったんだ。
もっとも、もう私、じゃないけどね。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話