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長編10
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某有名スポット

私が19歳のころの話です。

今は25歳になりあれから6年ちょっと経ってます。

いつまた不幸が訪れるのかと思うと不安で不安でたまりません。

それは6年前の夏、あの日から始まったのです。

私が免許を取り1年とチョット経ったある日、友達が心霊スポットにドライブに行きたいと言い出しました。

彼は心霊関係やスポット系が人一倍に興味があるらしく、地元のそういう関係のものは制覇していると自負していました。

まだその頃はみんなチャリで遠くのスポットには遠征したことが無いというので、その友達の兄弟達と行くことにしました。

メンバーは私、私の彼女のサチコ、同級の友達モトヤとその弟2人ユウヤ、タイチ、弟の友達のコウ君の6人でした。

あと1人行く予定の友達が居たのですが彼女とのデートを優先して行かなくなりました。

ですが行くにも、私の軽には乗れないので2日後の土曜日にレンタカーを借りて行こうという話になりました。

当日私は、予約してあったコンパクトミニバン7人乗りを借りてモトヤの家にみんな集合していたので迎えに行きました。

私の地元はM県で地元の周辺などには有名なところがあまりなく、どうせならとF県の有名な心霊スポットに行くことを予定してました。

夕方の5時に地元を出発してゆっくり安全運転でちょいちょい休憩エリア等に立ち寄り現地に向かいました。

その時は、みんな好奇心旺盛にいろんな怖い話をしながら現地に付くまで気持ちを盛り上げて楽しんでいました。

夜の10時過ぎにはF県に入っておりスポットまではカーナビ通り車を走らせました。

30分程でスポット付近に着いたのですが、その周辺を行ったり着たり完全に道が分かりませんでした。

トンネルを抜けたらダムがありその周辺もグルグル迂回したりして、かれこれ1時間。

さすがに私は疲れ、休憩がてらお腹も空いたし近くのコンビニへ向かいました。

みんな諦めかけてたのですが、私は運転してきた身。

意地でも探し出してやるとコンビニの地図を立ち読みして、くまなく探しました。

すると、地図にトンネルの手前に本当にちょっとだけだが、突き出た道を発見。

ここかも!と思いみんなに知らせに行った。

それダメだったらもうF市街に行こうとかみんなが言い出した。

心霊スポットに行こうとか言い出したモトヤも、少し諦めかけてた。

コンビニでご飯などを食べ早速、地図にある場所に向かう。

地図の通り、そこには道があり少しカーブを描くように坂道になっていました。新トンネルの真上を通過するのです。

そこから車で数分、そこはありました。

二つに分かれた道の左側大きな柵がありそこにはこの先に進めば違法との文字。 

柵は誰かに意図的に壊されていて車でも先に進めそうだった。

一度、柵の前に止まりみんなで話し合いをした。

一番後ろの年下組みは、恐怖のあまりずーっと下を向いて怖がっており。サチコ、タイチは辞めておかない?とか言い出す始末。

私とモトヤはここまで来たんだから行くしかない!と豪語した。

みんな嫌々だったが柵より先に進むことに。

ここは、結構有名なスポットでありかなりの人が訪れたことあると思う。

地元の人は当然のことながら県外からの訪問者、TV番組等にも取り上げられている。

柵の先には昔、使われていた旧トンネルがありそこまで道が繋がっている。

道は車一台が通れるくらいで結構狭いほうだった。

豪語した私ですが、運転手なので前を見ておかなくてはいけなくすごく怖かったです。

助手席のサチコも外を見ようとしないし、みんなにも頼むからなんか喋ってくれと言った。

モトヤがなんか地元と大違いだ・・・。とか怖い方面に話を持って行く物だから、さすがに私も恐怖で前に進む勇気も無くなってきていた。

そんなこと思ってたら車のライトがひらけた所を照らし出した。

あ!着いた?と思った瞬間、みんなその光景に恐怖で凍り付いた。

うそ!なんで?とかみんなが言い出し。私も、えええ。あぁああとか訳分からない声を出してた。

サチコがバック!バック!戻って!と叫びだすと、みんなが一斉にパニックになった。

モトヤが、おい!待てあれ人だぞ?っていうものだからよく見ると確かに人だった。 紺色ぽい服に白のズボンのおじさん?のような人が太目の火のついた、ロウソクを地面に立てその前に立っていた。

そのおじさんの2メートルほど先に例の旧トンネルがある。コンクリートのブロックで入り口は封鎖されている。

モトヤが、俺外出るわと言い出しみんなが辞めとけ!怒られるぞ!って止めに入ったが、大丈夫だって相手は1人だし殺されることは無いだろとか、苦笑いして降りていった。

外からお前も来いって私も誘われたが、俺は無理無理無理って!と断った。

一番後ろの二人組みは耳に手をあてかがみ込んでた。

真ん中に座ってたタイチも、あいつ馬鹿だ。何かされたらどうすんだ?

ここに来る事が違法なら警察にも言え無いじゃん。

私は、あ!その通りだ!と思い。 

再度行かせるのを止めようかと思ったけどもうモトヤは先に進んでいた。

するとサチコがつぶやいた・・・。

ロウソクが揺れてない。

確かに風はすこし強めに吹いていたのだけどロウソクの火はまっすぐ上を向いたまま揺れていなかった。

周りの木々はザザザって揺れていて、ウィンドウを少し空けたが風はあった。

これはヤバイと思ったが誰も外に出て行くことができず、事の成り行きを見守っている事しかできなかった。

モトヤがおじさん?の横に行き話しかけていた。

だがこっちを振り返り手を横に振る。

なんだ?って私達は思ったんだけどおじさんは下を向いたまま少しも動く気配が無かった。

私達は、人から幽霊なんでは?と疑問に変わっていき徐々にみんなソワソワしだした。

早く戻って来い!みんなそれぞれ言葉を発し早くこの場から逃げたいと思ってたんだろ。

モトヤはと言うと、デジカメはしっかり持っていったくせに携帯は車に置き忘れている。

そして、おじさんの事を無視しながら付近の写真をフラッシュをたきながら撮り始めだした。

それを見ていた私は、ああああああ。と小さめに叫んだ。

おじさんが顔を上げて背を向けているモトヤをじっと見ているのだ。

どうしよ!どうしよ!みんなに私は言った。

アイツがなんか言われても自分のせいだろと。

タイチが言うものだから、とりあえずそのまま見守っていた。

1分ほど写真を撮っていたモトヤはおじさんに会釈をして横を通って戻ってきた。

OK!出るなら出ようぜ!とモトヤは満足そうにしていた。

おじさんの事、聞きたかったけどそれよりその場を逃げたいという気持ちが先で急いでUターンしようとした。

けれでもUターンしようにもあのおじさんに限りなく近くなると思うとゾッとしていた。

とりあえずおじさんは見ないように視界から外しながらUターンした。

ちょうど車の真横がおじさんのほうを向いたときだった。助手席側。

モトヤがいきなり、おい!ロウソク消えたぞ!と言ったもんだからみんな叫びだした。

早くUターンしろ!とかもう嫌だぁあとか叫びまくってた。

私なんて外から目も離せないしUターンに4度もきりなおした。

泣きそうになりながら元来た道を戻っていった。

やっと新道のほうに出てみんな興奮状態にいたしコンビニまでなんか話が噛み合ってなかった。

コンビニに着いて冷静に話し合うことにした。

モトヤあのおじさんなんだった?なんか言われた?と質問した。

いや、完全に無視されたし顔も見れなかったと言った。

え?お前が帰り会釈するときおじさん顔上げてたじゃんって言ったが、は?ずっとうつむいてたから。と言った。

顔を上げていたのは俺とサチコとタイチで確認済み。

それを聞いたモトヤは、あんま怖がらせるなとか言ってたが、顔は笑っていなかった。

それと、なんで余裕ぶっこいておじさん居るのに写真なんて撮ってんだよ。早く帰ってくるべきだったろ!とタイチに言われると、モトヤは俺もあれが幽霊なら逃げてたはず。

マジで普通の人だったよ。顔はロウソクで照らされてたけど本当になんていうか見えずらかった。

話しかけても無視だしとりあえず何も言われないんだったら写真だけでもと撮ってきた。

おじさんが、モトヤを見ていたことやロウソクが消えたこと等、一通り話しをして気分をリセットしようと人で賑わう街をドライブして地元に帰った。

そして、その日から不吉が続くのであった。

その日タイチ、ユウヤ、コウ君を家に届け、寝ないでファミリーレストランで撮った写真を見ながら話していた。

すこし声が大きくなっていたのか後ろの男性が私達の席に来て、さっきから話し聞いてたんだけど面白い話してるね。

っと話しかけてきた。

見習いのお坊さんらしい

色々と話を聞いた、写真も見せるとこの写真には20人ほどが写っているね。とニコニコ話す。

よーく見ると確かにそこらじゅう顔だらけ。

デジカメのモニターが小さく気づいていなかった。

あなた達は何人か連れてきてるんじゃない?とか言われた。

まぁ、何かあったら私のところに相談しに来なさいと電話番号を教えてくれた。

かれこれ2時間は話帰っていった。

あと、お坊さんから本当に死人が出るスポットがO県にあるらしくそこだけは行くなと念を押された。ネットで調べたら確かにそこはあった。

それから2ヶ月ほど何も無く過ぎたのだけど、ある日モトヤから電話がかかってきた。

内容はというと、モトヤの家の裏には少し高い塀がありその先は田んぼになっているのだが。

今日、朝にばあちゃんから怖い話を聞いたらしい。

朝の6時くらいに、ばあちゃんが裏に干していた大根を取りに行こうとしたら塀より高い場所におじいさんが浮いていたと言われたらしい。

モトヤがどんな人だったって?聞いたら 紺色の服のおじいさん、下は塀で隠れて見えなかったらしい。

私もそれを聞いて愕然とした。

ばあちゃんと親には、モトヤもタイチもユウヤもあの事は、話していないらしく。

これは偶然じゃ無いだろうと思った。

それからモトヤは変な夢を見るようになり悪夢を見続けたそうだ。

その辺りからどんどん、おかしくなっていった。

モトヤのばあちゃんは気が狂ったように怒り出したりするようになったみたいで、その後老人ホームに預けた。

それから1週間後に元気だったモトヤのお父さんが脳梗塞で亡くなった。

モトヤ本人はと言うと、目の異変や糖尿病や心不全なども見つかり、今は髪も抜け落ち鬱になり喜怒哀楽も激しく近づくのも怖いです。

ずいぶん前に一度、やっぱりあそこは行かないほうがよかったね。って話したとたんいきなり、電動鉛筆削りでぶん殴られました。

来るだろ。あのじいさんがお前が話すから!とかもうめちゃくちゃ。

私はと言うと、スポットに行ってから3ヶ月ほど経って大きな事故に巻き込まれた。トレーラー横転それに私、サチコと友達を4人乗せた車が突っ込み車は大破。奇跡的に小道に滑り込んだらしく壁とのペシャンコは免れた。

それでもみんな重症。

私は完治に1年半がかかった。

今では身障者となっている。

それだけでは終わらず、私も心不全が見つかりもう駄目かもと思った。

退院後も1週間ー3週間にペースで1度は高熱を出したりと今でも続いています。

検査をするも血液には異常は無く原因は不明のようです。

お坊さんに電話をしようともしたが携帯を病院内いで無くし電話番号を失っていました。

サチコもタイチも幽霊が見えるようになったとか、金縛りとかも頻発。

タイチは夜道、奇声を発しながら走ってくる人に追っかけられたらしく、それが人なのか幽霊なのかも不明。

最近では私の周りを円描くように足音が聞こえたり。

家におじさんみたいなのが居座ってる感じ。

よっこらしょ!とか玄関から聞こえたり、ゴホンっとか咳き込む声。

今この話を打ってる時もバンバンって壁を叩くような音もしました。

あと、一番後ろに座っていた2人なんですが、ユウヤとコウ君には何も起きていないようです。

最近はそのメンバーとも連絡を取り合わなくなりました。

これから私達はどうなるのでしょう。

色々と奇妙な現象が起きまくってますが書ききれません。 

 

あっ!最後にホンワカな話。

入院してたときの話です。

うちの親父が病院の1階で俺を車椅子に乗せて一緒に飲み物を飲んでました。

すると放送で消灯時間のお知らせが流れたので親父が車椅子を押して戻ろうとしてました。するとさっきまで居たような気はしなかったんですが。

車椅子に乗ったおばちゃんが私達の前に車椅子で抜かしていきました。

エレベータのボタンをおばちゃんが押して扉が開き入っていきました。

あ!急いでって親父に行って急がせたんですが、一般用のエレベーターで私の車椅子も入るときつきつだったんで、隣の大きいエレベーターで行こうと思い。あっ!私たちはいいので先にどうぞって言ったら ニコって微笑んで扉が自動で閉まりました。 

でも、おばちゃんを乗せたエレベーターは一向に上に上がりません。

あれ?って隣のエレベータを待ちながら思ったんですが、全然上がらないのです。

おかしいと思いボタンを押したら扉が開きました。

そしたら 

誰も乗っていませんでした・・・。

親父と顔を合わせて固まりました。

だけどなんか優しい笑顔だったし悪い幽霊じゃないと信じてます!

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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