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短編2
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私も小学生の頃は、きまって夏休みに家族で海へ行きました。

そのときに体験したすごく恐ろしいお話です。

家族で向かったのは、山を越えて、海沿いの道を

下ったビーチでした。

コの字型の入り組んだ場所で、砂浜と岩に囲まれていました。

シーズン真っ只中にしては人も少ない方で、プライベートビーチといっても決して過言ではありませんでした。

私は早速水着に着替えて大きな浮き輪を持って、岩場から海へ飛び込みました。

このビーチは、砂浜と岩場と沖の手前が自然に岩で区画されていて、自然のプールみたいなものでした。

水深は、深くても2メートル無い感じでした。岩場の方は透き通っていて

魚や貝とか蟹もいて、水中眼鏡をかけて見ると、とても奇麗でした。

昼食を食べて、父が「午後はあの岩場を越えて沖で泳ぐ」と言いました。

沖へ向かって岩場を越えると、水深は5メートルから10メートル以上になるらしいです。

私は泳げないので、区画内で遊ぶと言ったんですが、浮き輪で来れば大丈夫だって連れて行かれちゃいました。

父は岩場から飛び込み、

たまに潜っては浮き、シュノーケルから水を噴き出していました。

私は岩場で見ていたんですが、父が「下にウニが見える。来て御覧」と言うので、浮き輪のまま岩場から海へ入りました。

水がすごく冷たかった。

区画内とは全然違って、ここは本当の海だと思いました。

地平線のように見える紺色の海。深いイメージがありました。そして未知のイメージ。

何だか、怖い感じがしました。

父が潜ったまま浮かんできません。

すごく不安になってしまいました。

半べそかきながら「お父さん!」て叫びました。

すると、後ろで水飛沫が勢いよくたって。

父でした。

私は、ほっとしました。

「ウニとれた?」

けど父は答えず、私を浮き輪ごと引っ張って泳ぎました。

「どうしたの?」

「中見ちゃダメ!」

父はそう言って私を引っ張って泳ぎます。

私は、そう言われて好奇心が沸き、少しだけならと水中眼鏡で海の中を覗いちゃったんです。

そしたら・・・

無数の手。

もう大絶叫。

岩場にあがったときも、

体の震えが全然止まらなくて。

父が抱っこして、砂浜にいる母の所へ連れて行ってくれました。

「どうしたの!?」

母が聞くと、父が

「このビーチはやばい」

って言いました。

「何かあったの?」

「あの岩場の向こう。でかい鱶がいる。人食い鮫だった。俺は見た」

父が興奮して言います。

母は、大笑いでした。

私は言えませんでした。

お父さん違うよって。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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