私は今三十代なのですが、小学校のときに、こっくりさんが一部の女子の間で流行った時期があった。
普通十円玉を使って三人でするものなのだけれど、この女子達のやり方は違っていて、紙に鳥居やあ~んまで書いてはい、いいえを書いたものを用意するまでは一緒。
違うのは一人でするのと十円玉の代わりに鉛筆を使うというもの。
三人くらいこのやり方でしてる女子がいて、ちょっと覗いてみたことがあるんだけど、鉛筆の動くスピードがものすごい早い。
シュッ、シュッっと鳥居といいえやはいの間を往復している。
絶対自分で動かしているんやろと言っても「違うよ。
こっくりさんだよ」だそうだ。
他の2人も「勝手に動く」とか言ってる。
試しにやらしてもらったけど、私はいくら待っていても動かない。
もちろんやり方も独自だし、絶対動くはずないんだけど、三人の鉛筆はせわしなく動いている。
嘘を通り越してこっくりさんが来ているっていう自分で自分を暗示にかけていたんじゃないかと今では思う。
その後こっくりさんブームはすぐに終わったけど。
怖い話投稿:ホラーテラー しらいゆきさん
作者怖話