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短編2
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悪魔のような話

細かい事情は割愛するが

男は不幸で人生に絶望していた

そこへグロテスクな姿をした悪魔が現れ

「願いを三つかなえる代わりに

 お前の魂をよこせ」

と言ってきた

男は、一つ目の願いで

悪魔に頼み巨万の富を手に入れ

栄華を極めた生活を送った

男は、二つ目の願いで

若くて、美しく、年老いない妻を手に入れ

子供こそ出来なかったが男は幸せな家庭を築いた

そして、長い年月が過ぎた

男は老い、天寿を全うし逝こうとしていた矢先

悪魔が現れ

「死ぬ前に最後の願いを言え」

と迫ってきた

男は急に未練が沸いてきた

そして悪魔にこう言った

「勘弁してくれ!俺はまだ死にたくない!」

しかし、悪魔は動ぜずにある事実を言いました

すると男はすぐに気を変えこう言いました

「あなたに逢ってから後の

 全ての出来事をなかったことにしてくれ」

悪魔、時間を巻き戻し全てを無かった事にしました

悪魔は男にこう囁いたのでした

「お前が妻だと思っていた女な…

 実は姿を変えた俺なんだよ」

「で?」

「うすうす気付いてるんだろう?」

「つまり、その男が私だといいたいのか?……」

私は少し考えてから言葉を続けた。

「でもそれだとおかしいじゃないか

 あなたがそれを覚えているってことは

 本当の意味で全ては元通りになってないじゃないか」

「いや、俺とお前は初対面だし、お前との記憶は一切俺にはない

 それなら願いをかなえたという根拠がないと思うかもしれないが

 俺は悪魔なんでね、お前の願いを叶えるとそうなることが分かるのさ

 だからお前は俺に魂を渡さなきゃいけない

 それに、お前ついさっきまで死にたいって思ってたんだろう?

 ならいいじゃないか、楽に死なせてやるよ」

「なるほど…。わかったよ、じゃぁあなたに魂をあげるよ」

悪魔はニヤリと笑った

「ただ、最後に一つだけ教えてくれ。

 始めから私がこう選択するってわかってたんだろう?」

「残念だが、四つ目の願いはかなえられない」

「ちぇ、悪魔め」

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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