友人の話し
ある日、自分の部屋に違和感を感じる
「あれ…こんな所にビデオテープ置いたっけ…」
仕事が終わり自分の部屋に着くなり、明らかに違う部屋の小物の配置
「気のせいか」
その日は気にせず就寝した
次の日、仕事が終わり帰宅
「あれ…」
言葉が詰まる
決して綺麗好きな訳ではないが、ある程度自分の足の踏み場くらいはつくる部屋
「なんでこんなに散らかっている…」
彼は家族6人暮らしで、部屋にカギをしている訳ではないが、逆に親などには「あんたの部屋なんとかならないの!」と言われる程、家族はしっかりしている
「母さん達が、こんなに散らかす訳…」
とりあえず確認をする
「母さん、俺の部屋入った?」
「入らないわよ。それよりあんた!本とか処分したの!?」
父さんや兄弟にも聞いたが部屋には入っていなかった
自分の部屋に戻る
あることに気付いた
「ビデオテープ…」
3日前に5~6人ほどの友達で、この部屋で『本当にあった呪いのビデオ』を見た
一時間ほどのビデオテープで『見終わったデモ画面後の映像を見たら何かが起こる』との噂が本当なのかを確かめるため、一人は怖く友人数名で見たらしい
見始め一時間経ち、ビデオ終了後のデモ画面。一瞬だけ映った女の姿
「なんだ今の!?」
みんなで巻き戻し、何度も確認するが、その女の姿はテープに残っていなかった
「まさかな…」
ビデオを見た事がきっかけで部屋の物が動くだなんて、きっと気のせいだと自分に言い聞かせ、疲れた体を横にさせた
目が覚め、今日は休みと意気揚々と遊びの準備をした
今日は彼女とのデート。朝から二人で会い、夜は自宅で家族とご飯
「楽しかったね」
彼女と一瞬に自分の部屋につく
「これ、あの時のテープでしょ?マジ怖かったよね!」
おかしい
おかしいよ
だって
燃えるゴミに捨てたのに
怖がりな彼女に、この数日の事…まして、朝処分したそれの存在なんて言えなかった
『移動』
全てを確かめるために、ビデオをセットした
続く
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話