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短編2
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呪怨

あまり怖くはないと思いますが、お話します。

県外で警察官をしている友人から聞いた話です。

以下は友人の語り口調で書いていきます。

お前、「呪怨」って見た?

俺はアレがホラー映画で一番怖いと思う

もう5年くらい前の話なんだけど、俺は当時交番にいたんだよ

その日の夜、近所に住んでるおばさんを最近見ていないって相談を受けたんだ

俺と上司は、とりあえず、そのおばさんの家に行ってみたんだ。

おばさんは一人暮らしらしく、家は真っ暗で戸締まりは全てされている

窓にはガムテープが貼られていてなんか異様な雰囲気なんだよ

上司は家に着いた途端真剣な顔になってた

近所の人が親類に連絡してたみたいで現場には甥と言う人が来てたんだ

上司は心配しているその甥に家の中に入っていいか確認を取ったんだ

それから、裏に回るとガラス戸のガラスを割って、そのまま中に入って行く

慌てて後を追う俺に「中にいる、探すぞ」と耳打ちすると懐中電灯の光を頼りに中を探し始めた

俺は上司の態度から何となく「ああ、そういうことか」と思いながら2階に行ったんだ

で、2階上がってすぐの引き戸が開かない

勝手に中に入って来ていた甥に「扉が開きません、扉を壊します」って一方的に言うとすぐに扉に体当たりを始めたんだ

4回か5回位で扉が外れた

中は真っ暗で懐中電灯で中を照らすと………

おばさんが鴨居から吊り下がってたんだ……

爪先は床に少しついてたなあ

俺さそのとき初めて首吊り死体見たんで、動揺しながらとにかく甥を部屋の外に出して、救急隊と刑事に連絡した

待ってる間、仏さんを吊したままじゃいかんでしょ

上司と降ろす事になったんだけど、下で仏さんを受ける人がいるんだよね

で、当然若い俺が下を担当

仏さんの胸の下に抱き付くようにして少し持ち上げるんだけど、冷たいんだこれが、

服の上からでもその冷たさが分かるんだよ

そんな状態で上司が紐を切った

途端に仏さんが重くなる

多分、頭の位置が変わって重心がずれたからだと思うけど、当時の俺はそんなこと分からない。

ふらつきそうな俺に上司が「しっかり持たんか」って怒鳴るんだ

慌てて力を入れ直すと、顔に仏さんの体が触れる

体の冷たさにビクッとした俺の頭の上から聞こえて来たんだ

ああああぁ

って声が

その声が「呪怨」のあの子どもの声と同じなんだよね

後日「呪怨」見たとき思い出したよ

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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