中編3
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お姉ちゃん

私は小さい頃に、仲良しグループで家の近くにある森に、よく遊びに行っていた。

私と、Y君と、その森の中にある洋館にすんでいる、お姉ちゃんと遊んでいた。

お姉ちゃんとは、Y君と森で遊んでいるときに出会った。

私たちは小学生だったけど、お姉ちゃんは中学生だった。

お姉ちゃんは、優しくて、オシャレで、私の憧れの人だった。

ある日、いつものようにY君と一緒にお姉ちゃんの家に遊びにいった。

私とY君はお姉ちゃんの家の場所は完全に、わかるのに、今日は何故だかみあたらなかった。

森の中だし、お姉ちゃんの家はみつからないし、少しは怖いと思った。

そしてふと気がつくと、Y君とはぐれてしまった。

私は独りぼっちという孤独さと、森の中の暗さで怖さが増した。

すると、目の前の大きな木から、ピンク色のレースがみえた。

「お姉ちゃん!!」

私は急いで木の裏を見た。

お姉ちゃんが泣いていた。

「お姉ちゃん・・どうしたの?」

「・・・Kちゃん・・」

「何?」

「私・・私ね、Y君を・・Y君を・・っ」

「何!?Y君をどうしたの!?」

「落ちた・・」

「え?」

「Y君を崖から落としたの。この私が。」

「・・崖って、森の奥にある崖?」

「うん」

私は、まだちいさかったので、お姉ちゃんの言ってることがよくわからなかった。

お姉ちゃんがY君を崖からおとしたなんて、そんなこと考えられるはずもなかった。

でも私は、Y君のところに行かなきゃという思いだけで、崖の方向に向かった。

お姉ちゃんもついてきた。

そしてとうとうY君がおちたという崖にたどりついた。

高すぎて、怖くて下が見れない。

「お姉ちゃん・・」

私がそういいながら、後ろを向いた。

お姉ちゃんはさっきまできれいで新品の服をきていたのに、一気にぼろぼろの服になっていた。

「着替えた・・の?」

「ううん、これが本当の私なのよ」

お姉ちゃんのいっていることがわからない

本当の私?じゃあ今までのは本当のおねえちゃんじゃなかったの?

「じゃあKちゃんにだけ本当のこというね・・私・・実は・・」

私はおねえちゃんの話を最後まで聞かずに、ダダダッと走ってお姉ちゃんの家の方向にいってしまった。

あの時、何故逃げてしまったのか、私は覚えていない。

そして、お姉ちゃんの家についた・・・

でもおかしい。

ボロボロだ・・・

昨日まで・・昨日まではピカピカ輝いていた、お姉ちゃんの家。

昨日までお姉ちゃんが家にいなくても電気がついていたおねえちゃんの家。

でもいまはガラスもわれ、家全体がサビている。

すると、後ろからおねえちゃんが私の肩をポンッと叩いてきた。

「私実は、幽霊なの」

さっき聞かなかった続きを、お姉ちゃんの口から私は聞いた。

「ねぇ、Kちゃん。Kちゃんの体、私にちょうだい?」

「え・・・?やだ・・・やだよ!!あげないもん!」

「なんで?あなたなんかより、私が生きていたほうがいい。あなたなんかいなくても変わらない。」

「そんなことない!」

「私だって、もっと生きたかったのよ。恋だってしたかったし、おしゃれもしたかった。」

思えば・・おねえちゃんはいつも同じ服を着ていた・・。

それでも私は、必死に自分の体をまもった。

「お姉ちゃんに私の体はあげない!」

すると、お姉ちゃんが、私に暴力をふるい、私は気を失った。

そして、目をさますと、そこは病院だった。

隣のベットに、Y君もいた。

私の体は、お姉ちゃんにとられていなかった。

それは、偶然助かったのか、本当は優しいお姉ちゃんが、考え直してくれたからなのか・・・。

今でも不思議に思う。

怖い話投稿:ホラーテラー 松さん  

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