そのトイレはまだ汲み取り式だった。
汲み取り式のトイレは、多かれ少なかれ様々ないわくつきの話が存在するものである
そのトイレにもそれはあった。
昔、その家で仕えていた奉公人が主人の妻と不倫の仲になった。
それを知った主人はカンカンに怒り、罰として奉公人をそのトイレに叩き込み、三日三晩主人の排泄物を浴びせ続けた。
奉公人はトイレから出されたが、それ以来気がふれしまった。
そして、主人を殺しトイレに捨てた。
同じ日に自分もトイレで首をつった。
主人と奉公人の命日、主人の子供(男83歳)はそこで大便をした。
トイレの深さは2メートルくらい。
普段なら便が落ちたら「ボチャン」と音がする。
しかし、その日はしなかった。
もう1本便が出た。
しかし、音がしない。
気味が悪くなって、彼は尻を拭くのも忘れて、孫達に状況を話しにいった!
孫は話を聞く前から事情を察していたのか、青い顔で彼を見た。
そして、彼の話を一通り聞き終えると、
「ちゃんとパンツは脱いだの!?」
と聞き返した。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話