旅客機の墜落事故があった
乗客の殆どが亡くなるという大惨事。
現場近くの学校の体育館に遺体が次々と運ばれてくる。
駆けつけた遺族たちに付き添いながら救急隊員が遺体の身元確認をしている
その最中、
「おーい!兄貴ぃーっ!! どこだよ兄貴ー!!」
初老の男性が大声をあげて入ってきた。
パニックになっているのだろうか、無理も無い。突然の大事故に肉親が
巻き込まれたのだから。
なおも大声で兄を探し続ける男性に、たまらず隊員が声をかけた。
「落ち着いてください、お兄さんの特徴はわかりますか?」
「はっ、はい。その・・・耳が遠いんです」
怖い話投稿:ホラーテラー お爺ちゃんにバックドロップさん
作者怖話