これは中学時代体験した話です。少し長くなりますので暇なときに読んでください。
私には、友達が少なく唯一友達といえるのは、保育園から一緒の颯人君という男の子だけでした。
別にその人としか話さないってわけじゃないんだけど、小学校ではその子以外とほとんど話した記憶がありません。
だから中学校に入って長かった髪も切って話したことのない人にも自分からすすんで話しかけるようにしました。
颯人君はその地方の御三家の一つの跡取り息子で、お父さんは神主をしていました。私は保育園も同じで家も多少近かったこともあり仲良くなりました。
小学校に入ったらいつも学校に一緒に登校していました。学校の前には横断歩道があり、そこには、いつも大塚さんという中年の女性がボランティアで旗持ちをしていました。
大塚さんは、小学校から見える所に家があり一度だけ小4の時に家に入ったことがありました。部屋には、人形がたくさん飾ってありなんだかみられてるように感じました。小4の私はそれが怖くてそれ以来あの家には、近づいていませんでした。
小6の卒業まじかとなった時に大塚さんがいつもの所にいなく、どうしたのかな?程度しか考えていなく先生が学活の時に「いつも横断歩道の所にたっている大塚さんですが、不幸があったそうです。」と話をしました。
それ以来大塚さんは、横断歩道の所に立たなくなり先生達が日替わりで立つようになりました。
最後に見たのは、人形を抱いて道を歩いてる姿だけでした。普段だった声を掛けたかもしれませんが、その姿が何故か怖く声を掛けることができませんでした。
そして事のおこりは、中学生になり、初めて向かえた夏休みも中盤に差し掛かろうとしていたときの話です。
颯人君の家つまりこの地域に一つしかない神社で祭りが開かれる季節になり町内会は大忙しでした。私のお父さんも町内会の一員で夜遅くまで祭りの準備をしていました。お母さん達は夜遅くまで作業をする人たちのためにご飯を作っていました。
当然家に私は一人になるわけですが、私のようになる家庭は、一つではなく結構あるので颯人君の家に毎年全員集合という形なっていますが、男の子は、当然のように小学校の低学年しか来ません。女の子は、10人ぐらいきました。
その中には、中学にあがって友達になった人が3人いました。
その時は、何故か颯人の姿は、見当たらず楓ちゃんがもってきたツイスターゲームをしていました。颯人君の家は無駄に広いのでこんな事をしても全然邪魔にはなりません。
20分ぐらいして他になにかしようということになり、恋愛の話とかしてる内に飛鳥ちゃんが「夏と言えば怖い話でしょう!」といいだし怖い話になりまし
た。
飛鳥ちゃんの話は簡潔にまとめるとこうでした。
この神社にはよなよな何かがでるということでした。
その話は信じることは、できずオカルト好きの飛鳥ちゃんが
「じゃ見にいってみよう」
よといいだし多数決でオカ研部員二人に負けて観に行くことになりました。
大人の人もいるし大丈夫だよねと思いついていったんですが怖くてもう帰りたいよって気分になってきて飛鳥ちゃんいわく出るというところにきました。
実際なにもでなく安心して帰ろうとしたとき足音がしてきました。そのとき私達はとっさに悪いことをしている分けでもないのに、かくれました。
なぜかその足音は、50m程度さきの木の前でとまりました。私たちはなぜかその場を離れられずじっとみていました。そしたらゴムの焼けるにおいがしてきてコーン コーン コーン と釘を打ち付ける音が聞こえてきました。何をしてるかが一瞬でわかりました。それが分かった瞬間もの凄い恐怖がわきあがりました。ここにいたら危ないってわかってるの金縛りにあったみたいに体が動かず焦りました。
そしたら後ろから
「お前らなにしてんの?」という颯人君の声に「きゃ」と悲鳴をあげてしまいました。
普段ならそこまで響くはずのない声が、山奥という環境なか足音の人物に聞こえてしまったらしく
足音の人物は、こちらをみると「殺す」と連呼し、もの凄い勢いで走ってきました。
颯人君は状況が理解できず「なんだ?」って顔してましたが、私たちは絶対につかまちゃ駄目だと思い楓ちゃんが「に、逃げないと」
いう声と同時に一斉にはしり出しました。状況が理解デキてない颯人君に「速く!」とひとことだけ告げると私たちの様子をみてヤバいということを感じたらしく一緒に逃げました。
山の中で道が整理されていなく焦りもあり普段じゃコケない所でコケてしましました。もっと速くたち上がることが普段ならできたかもしれませんが、腰が抜けてしまい、いつまでも地面に尻餅ついてあとずさりしてました。その間にも「殺す」というでかい声がどんどん近づいてきてあっという間に距離は、無くなりました。そして顔を地面に抑えつけられ背中を何度も蹴られお腹にも蹴りを何度も入れられました。正直吐きそうになり相手の顔もまともに見れませんでしたが「殺す」「殺す」と言う声は、聞き覚えがある声でした。
そして金槌を顔面に振り落とされそうになったときに急に「痛い 痛い 痛い 」とわめき始めました。怖くて目を閉じていたため、何が起きたのか分かりませんでしたが「痛い」と言う声は女性の声でした。そして「速く立て!」と言う声とともに颯人君がいました。そして良く相手の顔を見てみるととても見覚えのある顔でした。だって6年間毎日あっていましたもんね大塚さん。
大塚さんは濁った目をしており髪は、ボサボサになっていました。相手が大塚さんだと分かっても私は腰を抜かしていました。颯人君が「速く立て!」と何度も言うんですが、立てなく逆に立ったの大塚さんでした。大塚さんは金槌を振り回して半ば発狂したように「殺す 殺す 呪う 呪う」と何度も叫んでいました。
どんどん近づいてきて金槌がとどく距離になりそうになったとき颯人君はポケットの中から石をとりだして投げました。大塚さんは「痛い 痛い」とわめいていました。そして走りだしたとき大塚さんが私の足を掴んで 「殺したいよ~」といって立ち上がりました。その時に颯人君がお腹に蹴りをいれました。そしたら人形みたいに倒れて動かなくなりました。そしてそこから走って逃げました、私は泣きながら走りました。この時颯人君が手をつないでいてくれてそれがとても安心しました。
祭りの準備をしている所に森から抜けていくと楓ちゃんと飛鳥ちゃんが泣いて颯人君のお祖父ちゃんに事情を説明していました。
そして私たちが森からでてきたのを、みると私のお母さんとお父さんが颯人君に泣きながらお礼をいってました。
それから颯人君の家に入って楓ちゃん飛鳥ちゃん私のお母さんお父さんと颯人君のお祖父ちゃんお父さんで話をしました。そして今日は、泊まっていくことになりました。一応警察にも電話をするということで、少し安心しました。
私はその夜なかなか寝付けず目を閉じるとあの人の顔がうかびあがりました。でもいつの間にか寝ていまいた、そして5時ぐらいにドンドンドンとまどをたたく音がして目が覚めました。その音はどんどん大きくなっていきバリン とガラスがわれる音がして怖かったのでみんなでいって見ると「しね しね しね しね しね しね・・・・・」と書かれた紙が石と一緒に投げ込まれていました。
鳥肌がたちました。
後日大塚さんがいた場所にいって見ると人形が燃やされていました。そして女の子の写真に大量の釘が刺さっていました。足がガクガクふるえました。
大塚さんは祭りのあった夜に亡くなったそうです。
でもいまでも祭りの夜になると燃やしたゴムの匂いと一緒にコーンコーンコーンと釘を打つ音が聞こえるそうです。
後日談
私が怖いって言って学校に行けないとき、外から「俺が守ってる」て言われて颯人君と私は半年間ご近所の笑い者にされました。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話