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短編2
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ひとりごと

彼が小学校の低学年くらいの時の話です。

学校からかえるとお父さんが茶の間に座っていて一人でぶつぶつ話してました。

顔をあげて一点をみつめていて時折、黙ったりうなずいたりしてまるで誰かと話しているようでした。

お父さんは年がら年中お酒を呑むの人なのでまた酔っぱらってるなあとしか思わなかったそうなです。

しかし5分たっても一人で話しているので心配になって台所で夕ご飯の支度をしているお母さんにそのことを言いました。

「お父さん酔いすぎやで。さっきから一人で話しとる。」

お母さんはきょとんとした顔で彼をみました。そして茶の間で話しているお父さんを確認し

「何いっとんや。おばあちゃんおるで」といったのです。

お母さん曰くおばあちゃん(お父さんの母親)がお父さんと話しているというのです。

でも茶の間にはお父さんしかいません。

おばあちゃんは車で片道3時間くらいかかる場所におじいちゃんと一緒にすんでいます。電車やバスもほとんどないような静かなとこです。

彼はお母さんもお父さんもおかしくなったと不安になりとりあえず夕ご飯の手伝いをしました。しばらくして振り返ったらお父さんはひっくりかえって寝ていました。

そして一時間後 お父さんの実家から電話がかかりました。

おじいちゃんからで

「おばあちゃんが死んだ」という知らせでした

実家の小屋の前で倒れているのをみつけたそうです。

電車もないし車を運転できないおばあちゃんが3時間かかる道を1時間で行けるはずがありません

お母さんが見た人お父さんが話していた人は一体・・・

ちなみに彼の両親はおばあちゃんを見た事も話した事も忘れたそうです

両親からしたら見てないし話してもいないし何いっとん?という感じみたいです。

お父さんは小さい時から言うことを聞かず怒られてばかりいたそうです。きっと心配で仕方なかったんでしょうね。子供を思う母の気持ちは本当にすごいと思いました。

怖い話投稿:ホラーテラー きゃねさん  

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