あんま怖くないかもしれん.
免許とりたての頃は
どうしても
嬉しくて
ついつい車に乗る機会も増える
近くに住むおばあちゃんは
私が車の免許をとったのを母伝いで知ったようで
交通安全のお守りを買ったので取りに来て欲しいと連絡してきた
妹の受験の年も被ってたから
妹には合格祈願のお守りもあるとの亊.
私は仕事していたし
なかなか時間がなかったので
ありがとうと伝えてまた今度いける時に連絡すると電話で伝えると
普段温厚なおばあちゃんが電話口で突然
「いいからすぐに来なさい!!遅くても明日までに!!」
おばあちゃんが声を荒げた亊なんて一度もなかったから正直びびった.
なんかあるなと思って時間なかったけど仕事の休憩時間に無理矢理寄る亊に.
会った時おばあちゃんの態度は普通だったしいつものにこにこおばあちゃんだったけど
帰り際に、
「事故には気をつけてね.大丈夫だとは思うけど」
孫の初心者マークをいつまでも心配してた
そりゃそうだよね、おばあちゃん車自体乗らないし、なんとなく心配なんだろう
最後まですっげー不安げな顔してた.
それから、
妹にも無事お守りを届けて帰宅.
その日のうちにさっそくお守りを車の中につるしておいた.
そして3日後
出勤途中に事故を起こした私.
路肩に停まっていた救急車とパトカーに気をとられての完全なわき見運転だった.
パトカーから視界を戻した瞬間前の車があろう亊か急ブレーキ、
そのままの速さ、多分40キロくらいだったと思う
ブレーキも無しに突っ込んで
エアバックがひらいた.
正直何が起こったか分からず
エアバックでめがねもぶっ飛んで前もよく見えない.
路肩にとまってたパトカーの警官がすぐに駆け付けた
「大丈夫ですか?車寄せるんで、出来なければ運転代わります、降りられますか?」
ボンネットからは煙がでてる、今にも車が爆発しそう
意外と体は大丈夫だったため
警官のいう通り車寄せれたし
しっかりたっていられた.
職場や母に電話をして
とりあえず無事な亊は伝えた.
「車、くしゃくしゃで煙まででてるのに無傷でよかったですね」
警官にいわれた
警察の手続き等も済んで
打ち身でガクガクする体を引きずりながら
なんとか電車で帰った.
次の日おばあちゃんに
事故の亊を電話した、
こないだのように心配してるだろうから安心させる為に.
そして、この電話で
とんでもない亊を聞かされるとは...
私「もしもしおばあちゃん?母から聞いたかもしれないけど、車で事故っちゃってさ」
祖母「聞いたよ、体は大丈夫?」
私「うん、でもお守り貰ったあとに事故るとかもう皮肉だよね」
祖母「何いってるの?アレがあったからあなたは今無傷なんだよ」
私「・・・・?え」
どうもおばあちゃんは
予知夢を見るらしい.
母からチラっときいた亊はあったが
おばあちゃんの口から直接そんなスピリチュアルな亊はきいた亊なかった
祖母「あの日、突然夢をみてね.あなたが免許をとるのも夢で実は知ってた、同じ夢の続きで事故る場面も見えた.お寺サンに相談したらすぐにお守りを用意してくれてね...」
それですぐ取りに来てっていったんだね.
事故自体防げないかと相談したが
即席で用意したお守りなので効果はそこまでは分からないと言われたらしい.
ただ、有るのと無いのでは全然違うのですぐに渡しなさいと.
おばあちゃんは
お守りを
渡す時から事故が起こるのを知ってた.
事故の恐ろしさを知るには車をぶつけないと分からないとは言うが、
おばあちゃんは
無傷ならば逆に事故の恐さを知ってもらおうと
逆にそんな考えに至ったようだ
怖いよおばあちゃん...
確かにあの時
めがねがふっとんでレンズが割れて失明してたかもしれない、
ハンドル握り方悪くて骨折してたかもしれない、
車の前方あんなひしゃげて煙まででたのに
足だってそのまま潰れず済んだわけで...
私の考えも大袈裟かもしれないけど
とにかくおばあちゃんのこの一件がきっかけで
よく電話してくるようになった.
余談だが、最近一番驚かされた亊を一つ.結婚して一年経った頃おばあちゃんが突然行きたい所があるといって
車で送る亊になった.
結婚報告して一年以上会ってなかったから
珍しいなと思って
案内に従って向かった先は産婦人科.
私「?!」
祖母「おめでとう、多分間違いないから.」
・・・本当におめでたでした!!!!
自分すら自覚がなく9週に入ってました.
おばあちゃん・・・凄すぎ.敵いません(笑
ありがとうございました
怖い話投稿:ホラーテラー 十四八さん
作者怖話