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短編2
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お面

夜に友達と心霊番組を観ていた。

お喋りし始めると台所の小さな窓に目が止まった。

真っ白いお面がゆらゆら浮いているのが網戸ごしに見えた…

目を逸らしながらもう一度見るか一瞬考えた。あれが霊と言うものなら見たくない。だが、気になった私は見てしまう。

網戸ごしの真っ白いお面は上目遣いで恨めしそうにこちらをみている。お面なんかではない。

顔だ。

ヤバい…目が合ってしまったと同時に浮き出るように網戸をすり抜けそいつは入って来ると姿を変えた。

髪は時代劇風に結ってありそれは乱れてゆらりと揺れ、裸だった。

恐ろしかったのは彼女は両腕両足がなく胸などは透けてハッキリ見えないのに対して切り口は生々しい程にはっきりしていた。

『う゛ぁぁぁぁぁ!!』

恐ろしさに悲鳴を上げると隣の友達も悲鳴を上げた。彼女にも見えている。

二人で叫びながら奥の兄の居る部屋へと助けを求める。

兄には霊感があるからだ。

異変を察知した兄に事情を説明すると兄は仏壇に捧げられてた酒の一升瓶と塩を用意しドアと窓を閉めた。

だが、先程の霊は窓の前で髪を乱らせ浮いている。

その顔がどこか悲しい…

兄は私に酒を含ませ自分もそれを含むと私に塩降った。

これで霊から私が見えにくくなるようだ。

霊は怒り狂い表情は鬼の様になりガラス窓に体当たりを始めた。

『バァンッ、バァンッ、バァンッ』

部屋中に響き渡る中私は心の中で『ごめんなさい!ごめんなさい!』と泣きながら唱えた…

『バァンッ、バァンッ、バァンッ、パリンッ!!』

『イャアアアアアアアアアア!!』

ここで目が覚めた。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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