短編2
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おせっかい

これは幽霊とかは出てはこないが怖い話。

A子はあるパン屋に勤めていた。

そのパン屋では常連客がいた。それは若い男でけっこう顔は良かったが、お世辞にも良い服は着ておらず、5日に1日は何も入っていない、味のない、安いパンを一個買っていた。この辺は大学が近いので苦学生だろうとA子は思っていた。

やがてA子は常に何も入っていない、パンを買う男が可哀想に思えてきた。と,同時に男のことが好きになっていた。もっとも男とは、話すら、してないが。

ある日、男がまた何も入っていない、味のないパンを買いに来た。女はそのパンに、こっそりとバターを塗っておいた。

渡す時A子は

「サービスしておきました。」

と言った。

男は?と首をかしげたまま、パン屋を後にした。

A子は男があのパンを食べたら、どう思うかな?

と思った。

それから数日後。

一人の男が

自殺した。

警察が遺書を発見したので読んでみると、

男はよくある貧乏な画家志望で、最近ある自信作の絵に没頭していた。

しかしその絵を描くときの消しゴム代がバカにならない。

そこで男はパンを消しゴム代わりにした。これなら何日も持つし金も浮く。と思った。

ところが、ある日そのパンにバターが入っており

男の絵がグシャグシャになってしまった。そして

絶望した男は首を吊って自殺した。ということだった。

A子は自分のせいで男が死んだんだ。と悔やみA子も後に自殺した。

この話は創作ではなく小3のときに学童保育の先生が話してくれた物を少しアレンジしたやつです。

聞いた話なのでフィクションかノンフィクションか分かりませんが。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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