関西にお住まいの方なら、I市近郊のH道路をご存知かもしれない。
若者がよく走り、きついカーブを曲がり切れず崖から転落し死亡する事故が相次いだ。
始まりはある暴走族の一人がやはりカーブを曲がり切れず崖から転落した死亡事故だった。
それ以来カーブの先に道が見えるとか、消えるとか噂が絶えなかった。
ある日私は忘年会で電車に乗り遅れ仕方なく友人の車で住んでいたI市に送ってもらった。
その道路に差し掛かる頃、前方に赤いスカイラインGTがいた。
かっこいいと思いながら見てると違和感を覚え恐ろしい事に気付いた。
ドライバーの首がなかったのだ。
必死に友人に教えようとしたが、身体は動かず声も出ない。
もう駄目だと思い目を閉じると急ブレーキがかかり車は止まった。
横を見ると真っ青な顔をして震えている友人。
車の先にはあるはずのガードレールが壊れていて少し崖に飛び出していた。
友人も同じものを見て、必死にブレーキを踏んだのだった。
後日調べたら死亡事故を起こしたのは白のスカイラインGT…ドライバーはフロントガラスに首を突っ込み首が切断され、白い車は血糊で真っ赤にそまっていたのだという。
怖い話投稿:ホラーテラー 化け猫さん
作者怖話