これはちょっと長文になります。
私は、友人(SとR)二人と一緒に海に行ってきました。
2泊3日の旅行です。
遊び終わりチェックインをすませ、部屋に入りました。
303号室で、値段もとても安くて、大学生だった私にとって、嬉しいものでした。
あまりにも安かったので、
「ぼろい部屋だったりしてね・・・」
と心配したのもつかの間、そこはスィートルームに匹敵するくらいでした。
Sは、
「まさか、幽霊がでるから、やすいんじゃ・・・・」
なんて、冗談を言い合っていました。
夜
「さ~て。明日も遊びたいし、速く寝るか。」
というわけで9時にはもう電気を消していたと思います。
ふっと目が覚めました。
朝5時。
SとRはまだ寝ています。上半身だけを起こし、二人の方へ顔をむけました。
(あ~まだ3人寝てるよ~)
と思いました。
その瞬間自分の思った言葉に身の毛がよだちました。
私たちは、私をいれて3人できてるはずです。
しかし、私の目の前には、・・・3人いるのです。
私は、速く皆目が覚めてくれ・・・!!、と、祈るばかりでした。
「ちょっと~K~おきな~」
二人は起きていました。
私は二人にさっき見たことを話しました。
「いるわけないじゃん。うちら怖がらせる為に言ってんでしょ?」
誰も信じてくれなかったので、結局、海に行くことになりました。
遊び、またあのホテルへ・・・。
電気を消して、いつ、誰が入ってくるのか調べてみることにしました。
夜2時を過ぎたころでした。
ガラガラガラガラ・・・
足音が聞こえてきます。
すると、私の布団の中で、
「私の居場所はどこ?ねぇどこなの?」
私は起きていると言うことを悟られないようにしました。
何分かたち、その人・・・っぽいもの?は隣の友人、そのまた隣へいき、
「あった。私の場所。」
といい、私から1番はなれたところへ・・・。
その時。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
Rの声でした。
私は慌てて電気をつけました。
Rは泣いていました。
なんか、血っぽいのが顔についた女が横にいた、と・・・。
しかしSは、全く信じようとしません。
そして3日目。
チェックインを済まそうとしたときSが部屋にカメラを忘れたというので、Sは部屋に取りに行きました。
1分もしないうちに、Sは、超全速力でカメラを片手に走ってきました。
「二人の言ってたことってマジだったんだね・・・私見ちゃったんだよ。」
カメラをもち部屋を出ようとしたところ、風呂のスモークがかった扉に女がへばりついていたそうです。
帰りの車の中、SとRが前に、私が一人後部座席にジャンケンで負け、乗るはめになりました。
私は途中から寝てしまいました。
10分ぐらいして、起きると、山の中を走っていました。
もう少しで山から抜け出すというときでした。
バックミラーに映った二人の顔が強張っていました。
私は隣へ目を向けました。
そこには、女が一人乗っていました。
「道に迷ったの。どっちいっていいか・・・分かんなくて・・・。」
私は汗がダラダラ流れるのが分かりました。
女はゆっくりといいました。
「ホテルからついてきたの・・・。」
足はがくがく震えていたのを覚えています。
「ねぇ。分かっちゃった。ここだよ、ここ。」
「え・・・」
「ここが・・・ここがそうなの。
私の居場所、み~つけた」
怖い話投稿:ホラーテラー 夏の草さん
作者怖話