俺、夜尿症が治んなくてさ、両親困らせてたわけ。専門病院行っても中三まで毎晩してた。それを母方の婆さんが凄い心配してくれてたんだ。
中三のある日、婆さん脳溢血であっけなく死んだ。コロッと。
その晩、二階で寝ていた時に気配を感じ、ふと目を開けると、大根みたいなぶっとい足だけの婆さんが、俺の枕元から歩いて階段降りていったのを目撃した。
急いで追いかけたら、丁度、親父がいて「婆さんの足みなかったか?」と訊いてみた。勿論そんなもんは降りてこなかったとさ。
その日を境に夜尿症が嘘みたいにピタリとやんだ。婆さんのお陰だと今も感謝している。
有り難う婆さん。
怖い話投稿:ホラーテラー ずるりさん
作者怖話