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短編2
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一人遊び

少女は学校が終わるとすぐに近所の河原へ向かう。

「大好きなS君と私のお家の近く…そうだ!Mちゃんの家にしよう♪」

石を自分達に見立て、夢の様な未来予想図を作りあげていく。

「T君の家はMちゃんの隣に建てて~…」

暗くなるまで石を並べては妄想する。

これが少女の密かな楽しみだった。

翌日―

少女のクラスで席替えが行われた。

少女の前の席にはMちゃん。

そして二人の隣の席にはそれぞれ意中のT君とS君に決まった。

「(S君の隣の席だなんて…これから学校が楽しくなるな♪)」

そんな事を考えながら、少女はまたいつもの様に河原へ向かう。

クラスメイト達の未来を描いた世界がそこにあったのだが。

「……」

一つだけ並べていない石。

少女が苦手とするE子。

「…いらない!」

少女はE子に見立てた石を川に向かって放り投げたのだが、途中にあった大きな岩にぶつかって跳ね返って来た。

「お?お嬢ちゃん、水切りの練習かい?おじさんも昔よく遊んだものだよ。懐かしいなぁ」

そこへ通りすがりの男が来て、少女の投げた石を拾い直すと、川に向かって水平に投げる。

石は一定のリズムで川の上をバウンドするとポチャリと沈んだ。

翌日―

E子の机の上には菊の入った花瓶。

帰宅途中に跳ねられ、反対側から勢い良く向かって来た車にも跳ねられたという。

一定の間隔で血痕が残り、事故現場からかなり離れた所でE子は見つかった。

少女は河原で遊ばなくなった――

※この物語はフィクションです※

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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