幼なじみがおかしくなった。高校卒業が間近に迫った頃。
原因はわからない。
誰かはレイプされたらしいと言った。
誰かはノイローゼだと言った。
誰かは虐待されているのだと言った。
真偽はわからない。
私は上京することが決まっており、幼なじみと最後の思い出を作りたかったが、会うとやっぱりどこか変で、頼れる優しい性格だった、昔の幼なじみの姿を思い出して、話しながら泣いた。
私が泣いている傍らで、幼なじみは西洋の拷問について話しつづけた。
上京して半年ほどした頃、幼なじみからワン切りがかかってくるようになった。
少なくて一回。多い日は30回ほど。
意図がわからないので、無視し続けた。
珍しくワン切りがなかった日の夜、幼なじみからメールがきた。
「電話気にしないでね。
子供が間違ってよくかけちゃうんだ」
絵文字がたくさん使ってあるそのメールを見てすぐ、地元の友達に電話して確認した。
幼なじみに子供はいない。
怖い話投稿:ホラーテラー 合法さん
作者怖話