昔フィリピンに旅行した時の事
仲間とマニラにコンドミニアムを一週間借り、あちらこちら旅した。
途中バギオという、フィリピン北部の高地に行き、ヒルトンホテルを借りた。 予定では三日間だった
借りたその晩、疲れたので一人だけ早めに就寝した
寝入ってしばらくして、息苦しくなり目覚めた
仰天した
私のベッドのまわりに、旧日本軍の血まみれの兵士がうじゃうじゃいたのだ
彼らは一往に“帰りたい…帰りたい”
そう叫んでいた
恐ろしさより何故か哀れさがつのり、やめときゃいいのに、つい
“わかった、なんとかするから!”
と言ってしまった
彼らは満足気な顔して消えた
翌朝、近くのジャングルの土を少し袋に入れ、そこら辺の写真をとりまくった
何をしていいかわからなかったので、思い付く事をしただけだ
三日間の予定を無理やり繰り上げて、理由のわからない友達に文句まくしたてられながら、バギオを離れた
マニラに帰った次の日、日付は忘れたが、1989年のマニラ大地震に被災した。幸い皆怪我もなく、コンドミニアムにも支障はなかったが、空港の滑走路にひびが入って、一週間閉鎖になったので、少し帰国が伸びただけだった。
帰国してまたまた驚愕した
バギオのヒルトンホテルが倒壊していた
あのままあそこにいたら…………………………
多分死んでいた
日本兵の方々が、帰りたい一心で、助けてくれたのか………はたまた偶然か?
とりあえず生き残った
こりゃ、約束を守らないとたたられる、まじに
写真を現像したら、そこら中に日本軍とおぼしき方々が写っていた
袋にいれた現地の土と、写真とネガを持ち、お寺の門を叩いた
理由を住職に話すと
“よい事をなさいましたね、確かに地震ではまじに、守ってくださっていたようですよ”
それから、お経を唱えてもらい、写真をお炊き上げしてもらった
その晩、またきたぁ〜
お礼だって
いいのに
たんび金縛りはきついです
いや…マジで
それ以来ありませんが、御成仏くださったのでしょう
きっと
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話