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中編3
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封筒

ある朝、一通の封筒が届いた。

消印は無い、そこに書いてあるのは私の名前のみ。

恐る恐る封筒の口を切り中身を確認すると「貴方を愛してる」その一行のみだった。

心あたりはない。

なにせ私は妻子ある身。

それに、子供はまだ幼く一歳と半年しかたっていない。

子供が可愛く仕事を終えるとすぐに家に帰り、子供と一緒に風呂に入り、一緒にご飯を食べ、一緒に遊び、一緒に寝る。ただの親バカだ

会社には女性はいるが、会社以外で会ったことはない。

だとすると結婚する前に付き合ってた彼女か?

しかし、腑に落ちない。別れたきっかけは仕事の関係で名古屋に行かないといけなかったから。

以前は東京本社に居たのだが、取り引きがうまく行かず破談になり、名古屋の支部に飛ばされる事になった。つまり左遷だ…

その当時、付き合ってた彼女は、小柄で可愛いバリバリのキャリアウーマンで仕事第一で、私のことは二の次三の次だった。もちろん名古屋に行くこと、一緒に来てほしいということはちゃんと話した。でも、答えは出ていたに等しかった。

私は一人で新幹線に乗った。

名古屋に着き半年もしないで彼女ができ、その彼女とゴールインして今の状況に至るのだが……

(元カノは周囲には子供が出来たと言っていたのだかまだお腹がでかくなる前に会社を辞めたと同僚から聞いた。誰の子かは知らない)

悩んでも仕方ないと思い、会社に向かうことにした。

夕方になり、そろそろ帰ろうとした矢先に携帯がなった。

知らない番号

なぜだか胸騒ぎがした。出てみると警察からだった。どうやら妻が運転する車が単独事故を起こしたとか、幸い妻と乗っていた子供は無事だったので一安心。

すぐに病院に行き妻に話しを聞いたら、どうやら人が飛び出して来て避けようとして事故ったと。

でも、その人(女で小さかったらしい)はどこ探してもいなかったらしい。

妻と子は大事をとってそのまま病院に泊まるので、私は一人で家に帰った。

久々のひとりだったので楽しく過ごせると思っただか何をして過ごすか思いつかい。とりあえず、コンビニでビールを買って帰りテレビを見ることにした。

「ピンポーン、ピンポーン」

玄関のチャイムがなる。

急ぎ足で玄関に行き扉を開ける、誰もいない。足元に目をやると封筒がある、中身を見ると

「一人は寂しい?私は寂しい」

と書いてあった。再度辺りを見渡してもやっぱり誰もいない、気味が悪くなり急いで扉を閉め、チェーンもかけ、部屋中の鍵も、カーテンも閉めた。

酔いがいっきに冷め、風呂に入って明日も仕事だと思いながらベッドに向かい横になったら不思議なくらいにすぐに寝れた。

夜中トイレに行きたくなり目が覚めた。暗い部屋の中を手探りでトイレまで行きトイレを済ませ、ベッドに戻り、また寝ようとウトウトしてたら

ドーーーン!

何か自分の上に落っこちてきたと思った次の瞬間、首をしめてきた、男の私が暴れても首はしめたまま離さない。暴れた時にスタンドライトが着き私が目にしたのは小柄な女だった顔は髪が邪魔で見えない。このまま死ぬんだなと思いながら、意識が遠のいてく……

そんな私にそいつは

「こんな苦しみじゃ足りない」

と言って、私は気を失った。

「ピーンポーン、ピーンポーン」

玄関のチャイムで私は目が覚めた。死ななかったかとホッとする。やたら頭がぼーとする…

「ピーンポーン、ピーンポーン」

チャイムが鳴っていたのを忘れてたと急いで玄関の扉を開けると警官がいた。妻の事だと思って妻は居ませんと伝えたら、妻と子が何者かに殺されたと、その首には手でしめられた跡が残ってると、

私はその場で崩れ落ち泣きじゃくる事しか出来なかった。

ただ一人で…

怖い話投稿:ホラーテラー 420さん  

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