短編1
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死に気づかない・・・

「死んだ事に気づいていない霊」って聞いたことないですか?

自分はまだ生きていると思い込んでいて、朝のラッシュの中スーツ姿にかばんを持ち電車に乗り込んでいく霊。

友達同士の写真に普通に入ってくる霊。

僕の知人の話ですが、最近大事故を起こし生死の境を彷徨いました。

大型トレーラーとの衝突事故で、救急隊が駆けつけた時にはハンドルとドアーの間に挟まれ意識はなく、右眼球は飛び出していて隊員いわく間違いなく死亡していると思ったそうです。

もちろん彼は全身至るところを骨折しながら生きていたのですが、数日意識が戻らず家族が呼ばれ葬式の段取りまで始めようかという時、意識が戻りました。

ところが、その時の彼の記憶が事故を起こす一時間程前までしか無いらしく病室で目が覚めたとき家族に囲まれ、

「なぜ病院で身内に囲まれているんだ?」

と不思議だったそうです。

ということは、縁起でもないのですが彼がもしあのまま意識が戻る事も無くこの世を去っていたら・・彼自身は死んだ事に気づかないのではないでしょうか?

幽霊っていうのはこの世に強い「念」を残すものですよね!

恨みや無念、未練も強く念を残しそうですが、死に気づかないのもかなりのものでしょうね・・・!

いつか誰でも死ぬでしょうけど

死んだ事に気づけないってのも

やだなあ・・・。

怖い話投稿:ホラーテラー まっさん  

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